再会 ページ4
そして次の日。
ついに昼休みになった。
授業中その事ばっかり考えていて、あんまり授業に集中出来なかった。
向井(A、いってらっしゃい!)
こーじに送り出され、屋上に向かう。
いつもと比べて一歩一歩が重たい。
私(大丈夫。いい子そうだったじゃん。きっと話せる。)
そう言い聞かせて、自分を奮い立たせる。
いつの間にか屋上のドアの前に立っていた。
深呼吸してドアを開ける。
そこには、ラウールくんが居た。
ラウール(あっ!先輩!来てくれたんですね!)
目がとてもキラキラしている。
不意にもかわいいと思った。
私(そりゃあ昨日、また後でって言われたから・・・。)
ラウール(僕、てっきり来てくれないかと思いました。)
私(何で?)
ラウール(だって昨日、僕めっちゃ気持ち悪かったですよね?いきなり「ファンです」なんて言っちゃって。引かれてしまったかと思いました。)
そんなことまで考えてくれていたなんて、とてもいい子だ。
私(引いてはないけど、ちょっとビックリしたかな。)
ラウール(ですよねぇー。すみませんでした。でも、A先輩のダンスに一目惚れしたことは事実です!)
私(ありがとう。嬉しい。)
素直にダンスを褒められるのは嬉しい。
その後、私たちは好きな音楽や好きなアーティストなどいろいろな話をした。
こーじの言っていた通り、ラウールくんと価値観が合うのかもしれない。
話すのがとても楽しかった。
私(こーじに言われて来てよかったなぁ。)
つい、本音が漏れてしまった。
ラウール(こーじ?こーじって誰ですか?)
そりゃあ分からないよね。
私(あっ!知らないよね。こーじは私の唯一の友達。ラウールくんに話しかけられたことを言ったら、こーじが行けって言ったの。だから私、今日ここに来たの。)
ラウール(もしかして、関西弁の人ですか?)
私(そうそう!何で知ってるの?)
ラウールくんがこーじのことを知っていたことにビックリする。
ラウール(今日の朝、下駄箱ですれ違った時こう言われたんです。)
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作者名:パプ子 | 作成日時:2022年6月16日 23時