ダンス（白） (ページ27)

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チャレンジページ27

夏休みが終わり二学期になった。

ラウとの関係は続いている。

毎日がとても楽しい。

恋をするってこんなにも素晴らしいことなんだと新たな自分を見つけることが出来た。

ラウと付き合ってからも、屋上での時間は変わらない。

二人きりで過ごす屋上での時間は私の生きがいだった。

そんなある日、屋上でお弁当を食べながらラウを待っていると・・・

ラウール(Aせんぱーい！)

とラウが汗だくになりながら、走ってきた。

あまりの勢いに驚く。

ラウール(これ見てください！)

そう言ってラウが私に見せてきたのは、この学校の文化祭のチラシ。

私(文化祭が何？)

ラウール(ここですよ！ここ！)

ラウが指差したのはそのチラシのはじの方に書いてあるものだった。

私(ペアダンス？)

ラウール(そうです！ペアダンス！)

何でラウがペアダンスに盛り上がっているのだろう？

私(ペアダンスがどうしたの？)

ラウール(僕、A先輩とペアダンスしたいんです！)

想像もしてなかった言葉に一瞬、思考が停止する。

やっと言葉を理解した時、自然と大きな声で叫んでいた。

私(えーっ！嘘でしょ？！)

信じられなかった。

ラウール(僕はA先輩の踊っている姿を見て、A先輩に惹かれて、A先輩のことが好きになりました！だから、A先輩と踊りたいんです！)

私(えぇーっと・・・)

何て答えればいいか分からなかった。

私の肺には後遺症が残っている。

長い間、踊ることは出来ない。

でも、ラウにはその事はまだ伝えていない。

ラウール(ダメですか？)

ラウは、目をウルウルにしてこっちを見てくる。

断れなかった。

どこかで過呼吸を起こしてしまう可能性があるが、ラウの目を見たら少しの希望を感じ、出来る気がしてきた。

不安よりも希望の方が私の中で大きかった。

私(うん。いいよ、やろう。二人でペアダンス。私もラウと踊ってみたいかも。)

素直に自分の気持ちをラウに伝えた。

ラウール(本当ですか！？！？嬉しいです！じゃあ、毎日昼休みにこの屋上で練習しましょう！絶対にグランプリ取りましょうね！)

私(そうだね。頑張ろう！)

こうして私とラウの、壮大なチャレンジが始まった。