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会場に着くと屋台がたくさんあった。



夏祭りなんて三年くらい前に家族と行ったっきりだったので、なんだか感動する。



屋台がたくさんある分、人も大勢居た。



私(あのリンゴ飴食べたい!)



しばらく歩くと美味しそうなリンゴ飴の屋台があった。



ラウール(いいですね!早速買っちゃいます?)



私(うん!)



そう言って私が財布を取り出そうとすると・・・



ラウール(ちょっと待ってください!)



ラウの手によって私の手が塞がれた。



ラウール(僕に払わせてください!)



私(えっ!いいよ。私の方が先輩だし。)



ラウール(僕に、カッコいいことやらせてください!)



ラウは私にお金を出させたくないらしい。



その後、断り続けたがラウは全く手を引かなかった。



結局、私が折れラウが奢ってくれることに・・



リンゴ飴を買ったラウの顔はどこか清々しかった。



ラウール(向こうのベンチで食べます?)



私(そうだね。)



近くに良さげなベンチがあったのでそこで食べることにした。



ベンチに向かおうとすると思いも寄らぬ出来事が起きた。



私(あっ!)



石につまづいたのだ。



今日は履き慣れない下駄なので、いつもより歩きづらかった。



「転ぶ」



そう思ってぎゅっと目を瞑ると何かに支えられた感覚があった。



そっと目を開けるとそこにラウの顔があった。



ラウール(大丈夫ですか?!)



ラウが助けてくれたのだ。



私(だだだ大丈夫!ああありがとう!)



あまりにも顔が近すぎて動揺してしてしまった。



ラウール(A先輩、今日下駄ですもんね。危ないですよ。)



そう言ってラウは私に手を差し出してきた。



私(えっ?)



ラウール(手、繋いで歩きましょ?心配です。)



ラウの予想もしなかった発言に私の脳がいったんストップする。



私(えっ!いいよ!恥ずかしいし・・)



男の子と手を繋ぐなんて、私には到底出来ないとこなので断る。



でもラウは・・・



ラウール(また転んだらどうするんですか?A先輩に怪我して欲しくないです。)



真剣な眼差しでそう言ってくる。



私が折れるしかなかった。



っていうか今日、ラウに推し負けるのが多い気がする。



ラウの大きな手をドキドキしながら握った。



どこか温もりがあり、温かかった。

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作者名:パプ子 | 作成日時:2022年6月16日 23時

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