ダンス（白） (ページ2)

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好きな時間・出会いページ2

そんな私の好きな時間は、昼休みだ。

昼休みになったらお母さんが作ってくれたお弁当を持って屋上に向かう。

屋上に着いたらお弁当を食べる。

お弁当を食べた後、適当にスマホから音楽を流す。

その音楽に合わせて踊る。

この時間が私は一番好きだ。

誰にも気を違わず一人の世界に入る事が出来る。

別に、みんなといるのが嫌いな訳ではないが一人だと落ち着く。

私って変わっているなぁと自分でも思う。

今日の気分は、バラードだった。

「バラード」と調べて、一番上にあったものを流す。

ダンスは、フリーなので踊った後あまり振りを覚えていない。

でも、それが気持ちいい。

いつも通り踊って教室に帰ろうとすると屋上に入るためのドアが開いた。

私がここで踊っているのを知っているのは、こーじくらいだ。

こーじが何か伝えに来たのだろうか？

ドアを開けて入ってきたのは、背の大きい男の子だった。

その男の子に見覚えは無い。

屋上に何か用があるのだろうか？

男の子はもじもじしながらこう言った。

男の子(あの・・・)

よく分からないが凄く緊張している。

男の子(僕、あなたのファンになりました！)

私(えっ。)

いきなりの思ってもみなかった言葉に驚く。

男の子(僕、一年のラウールって言います！お名前聞いてもいいですか？)

これって答えた方がいいやつだよね？

私(三年の遠藤Aです。)

ラウール(っていうことはA先輩ですね！)

いきなり、下の名前！？！？！

慣れていないことにびっくりする。

ラウール(僕、A先輩のダンスに一目惚れしました！めちゃくちゃカッコよかったです！)

私(ありがとう。)

私のダンス、見られてたんだ。

私がラウールくん？にお礼を伝えると、昼休みの終わりを告げるチャイムがなった。

ラウール(あっチャイムだ！じゃあ僕、行きますね！また後で！)

ラウールくんはそう言い残すと嵐のように去って行った。

っていうか、また後でって言ってたよね？！？！

もしかして、明日の昼休みも来るのかな？

この出会いが私の人生を変え、豊かにすることを私はまだ知らなかった。