本当に怖いもの ページ10
「…ハニヒョン、今日、助けてくれてありがとう」
言い寄られていたあの場では言えなかったから、宿舎に帰ってきて寝る前に声をかけた。
JH「当然だろ」
A「だったとしてもだよ」
あの時、相手に向けられた明らかな好意にどうしていいのか分からなくなった。あのままだったら差し出されたカードを仕方なく受け取っていたかもしれない。それに、とても怖かった…
JH「…A、ちょっと話そう」
ハニヒョンは気づいている、僕が怖がり過ぎていることに。話すしかない、いや、多分知っておいてもらう方がいいのだろう…。
「今日とても怖かったんだ。きっと普通なら好意を向けられるのって嬉しいことなんだと思うんだけど…」
ハニヒョンは黙って聞いてくれる気らしい。僕が言葉を探すのをじっと待ってくれる。
「あの人…今日の先輩じゃなくて…僕が休むキッカケを作ったあの元練習生…」
JH「アイツがどうした？」
「あの人ね、僕がヨジャなのにSVTに入ってデビューしたのが許せなかったんだって。その上、…僕のこと好きだったんだって…」
このことはまだハニヒョンは知らないはず。その証拠に信じられないとでもいうような顔をしている。
「意味分かんないよね。好きな人にツラい思いさせるなんて…。でも、それを聞いてからずっと、よく知らない相手に距離を詰められるのが怖いんだ。仕事に関わる人には迷惑かけたくないからなんとか誤魔化してる。今日は上手く行かなくてヒョンに助けてもらったけど」
JH「A…」
「どうしても慣れるまで時間がかかって、新人スタッフさんにはAは人見知りって思われてるかも…。でも僕が本当に怖いのは…」
そう僕が本当に恐れているのは…
「僕が僕の好きな人を傷つけるんじゃないかってこと」
僕が好きになることで、相手にツラい思いをさせるんじゃないか…
「だから、好意とか恋とかが怖く感じるんだ。どうしようもないよね…」
JH「…俺は？」
「え？」
JH「俺らは？お前を愛してる俺らをお前は愛してないの？俺たちがお前と一緒にいて辛そうに見えるか？」
「…ヒョン」
JH「元練習生も今日のアイツもどっちも思い出すな、むしろ忘れろ。お前は俺らに愛されてることだけ覚えてればいい。お前に愛されてる俺らに、ツラいことなんて今までもこれから先もないよ」
僕の目を真っ直ぐ見て言い切ったハニヒョンは最後に「考えすぎ」と、僕に最強のデコピンをお見舞いして、笑顔と痛みで僕の不安を消してくれた…痛い…
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おもち(プロフ) - まるさん» いつも読んでいただきありがとうございます。ハニさんとマンネをここまで応援していただけるなんて、おもちも感無量です( *；∀；) (2021年12月14日 1時) (
レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - mocaさん» ニヤニヤしていただけたなら、成功ですwありがとうございます。読み返していただけるなんて嬉しい限りです。 (2021年12月14日 1時) (レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - hanaさん» いつも応援していただきありがとうございます！ハニさんもお褒めの言葉を頂けて喜んでいることでしょうw hanaさんのように続きを待ってくださってる方がいるなら【5】も頑張ってみましょうかね(´∀｀*) (2021年12月14日 1時) (レス) @page50 id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - おめでとう泣泣泣！これからも2人を応援しています！ (2021年12月13日 22時) (レス) @page50 id: d64eb668e3 (このIDを非表示/違反報告)
moca(プロフ) - キャー！やばい！って心の中で叫んじゃいました笑笑ニヤニヤが止まらないです！もう一回最初から読んじゃいました笑笑 (2021年12月13日 21時) (レス) id: bd82834e96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おもち
| 作成日時：2021年11月20日 19時
