Pretty you ４

挑発(JH) ページ37

マンネが部屋から消えて30分。「モデルさん用意できましたー」と言う声がかかった。

「マネヒョン、A呼んできて」

マネ「あー、うん。多分もうすぐ来るよ」

歯切れ悪い返事だな…と思ったら、ドアの向こうから叫び声が聞こえてきた。

？「無理！絶対無理！騙された！帰るぅーーー！」

あの声はA？入り口ではスタイリストヌナが誰かの手を引っ張っている。白くて細い綺麗な腕。

スタ「もう諦めなさい！ほら！」

引っ張り込まれてきたのは、黒いストレートロングのウィッグに、さっきトルソーが着ていたドレスを身につけたAだった…。

カメ「ようやくモデルさん到着したねwさ、再開しようか」

「え！？」

連れてこられたマンネは真っ赤な顔で半泣きだ。スタイリストに「化粧崩れるからその顔やめて」と怒られている。

JS「(惚れ直した？)」

急にジスに話しかけられて、振り返ったら…俺以外全員ニヤニヤしてやがる…。また俺だけ知らされなかったんだな(怒)

DK「(ほらほら怒った顔しないで)」

JN「(Aが緊張しちゃうよ)」

年下から年齢順に、と指示されて一人一人Aと撮影が始まった。どうやらAの顔は写らないようにするらしく、うまい角度で撮っている。
ディノは手を繋いで、ボノニは背中合わせに…それぞれが個性を出していて、普通の撮影だったら平常心で見てられたんだろうけど…あぁ、俺の方が緊張する…。
ジスが終わって次は俺かと立ち上がろうとしたら

SC「ハニは緊張してるんで最後で！先に俺でいいですよね」

と言って立ち位置にスンチョリが行ってしまった。しかも、取るポーズがまるで俺を挑発していて…腹が立つ！

カメ「じゃあ最後はジョンハンくんね。Aくん、あと少しがんばってー」

立ち位置に行くと、すでに拗ねて疲れ切った顔のマンネ。さっきので苛立ってる俺はもう「なるようになってしまえ」と思って「こっちでポーズ考えます」と進言した。

A「え？ヒョン？」

「黙って」

俺はカメラに前向き、Aは背中を向けて立たせて、その腰に手を回して抱き寄せた。

JS「Gosh！」
WN「ディノにはまだ早い(目隠し」
DN「ウォヌヒョン！手が邪魔！見えない！」

メンバーは騒いでるけどお構いなしに、引き寄せる。

「俺の肩に手置いて？」

素直に言われるがまま。そっと俺の肩に手を置いたAの耳元に顔を寄せて俺はカメラを睨みつけた。

【誰にも渡さない】

そう考えながら…

籠城→←タキシード

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す