25.出かけた先。 ページ25
＊
ケーキ屋の前。
ここまで来る道は、他愛もない話をして盛り上がった。
幼い時の話とか、智洋が外国にいた時の話、たまに家族の話もしながら。
智洋との会話の時間はあっという間で、ケーキ屋に着いてしまったのが少し残念な気持ちに襲われる。
「……A？」
ケーキ屋の前で立ち止まると、心配した智洋が私の顔を覗き込む。
私は反射的に"ごめんごめん、入ろ？"ってニコニコって笑うと、ドアを引いてくれた。
そして手を離し、先どうぞって優先してくれる。
こういう、紳士なところ。
些細なことだけど、なんだか、嬉しくなる。
「わ、案外いっぱい種類あんねんな」
私の次に入った智洋は、目の前に並べられるケーキを見て驚く。
私も同様、たくさんのケーキがあって、選ぶのに時間かかりそうって少し苦笑い。
智洋曰く、"お金の心配はせんでええから。このためにちょっとだけ貯めてん"って。
好きなだけ食べれる、だけど、ケーキって1番最初なに食べるかが肝心だから。
「俺は……やっぱりショートケーキやな」
『じゃあ、私はチーズケーキ！』
「ん、Aは先、席取っといて？後で持ってくるから」
『手伝わなくて大丈夫？』
「俺から誘ったデートやねんから、ゆっくりしとって」
と、いいつつも、私から誘ってもきっと、"男やねんから大丈夫"って言うんだろうな。
ここは素直に"ありがとう"ってお礼言って、角を曲がって席を見に行く。
1番奥の2人席。
ちょうど空いてるから座ろうと、無意識に駆け足になって向かうと、"あ、"って横から声がする。
誰かと思って横を向くと、コーヒーを片手に持った小瀧さんがそこにいた。
『小瀧、さん、』
「瀬良ちゃん、」
名前を呼ばれたことに心臓の音が大きくなって、息もできないぐらい苦しくなってきたことに気づいた私は、
ここから逃げよう、そう思って来た道と逆方向を向いて歩き出す。
「っ、瀬良ちゃん、待って！」
店内にはチラホラ人がいるのにも関わらず、大きな声を出して私を引き止め、おまけに腕まで掴まれる。
「ちゃんと、話したいねんけど」
『話すことなんてなにも、』
「俺はある。から……、ここじゃあかんよな、外、出れる？」
"いや、出よう"
掴んだ腕をいいことに、引っ張って外へ向かおうとする。
途中すれ違った智洋は驚いたような、嫌そうな顔をしていて
"ごめん、すぐ戻るから"
私の言葉に、軽く頷いてるだけだった。
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ぽてとふらい。(プロフ) - ぽむりんこむさん» ふあ…ぽむちゃん！！久しぶりやんー！！めっちゃ頑張ってここまで来たよ…！そして私も好き… (2019年10月14日 10時) (
レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
ぽむりんこむ - ぽてちゃっ…え？見ないうちに成長しちゃってなに…？すき…。 (2019年10月13日 17時) (レス) id: 77570be88d (このIDを非表示/違反報告)
JW＆SM#0218 - 初めまして！でもない笑覚えてるかな？しげつぐ。が誕プレスマホにしたってやつ。無事買ってもらった！からコメントしとんのやけど笑完結おめでとう。遅くなってごめん。更新お疲れ様！新作のコメ欄でもお邪魔するね♪((((((( (2019年10月5日 13時) (レス) id: ae5670ace5 (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - まさなさん» そうですか…？駄作ばかりですよ…(^^;;)でも褒めてくださりありがとうございます…！頑張ります！ (2019年9月27日 22時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
まさな(プロフ) - ぽてとふらい。さんはいつも傑作で羨ましいです……笑 頑張って下さい！！ (2019年9月27日 16時) (レス) id: 709458c7d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽてとふらい。
| 作成日時：2019年8月27日 0時
