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ゴミを捨てたテヒョン君に、
そう声をかける。
TH「なに?」
「とりあえず座らない?」
私たちはさっきまで私が座っていたコンクリートの上に腰を下ろした。
「あのね、私謝りたいことがあって。」
言わなきゃ。
そう決心したんだから。
「無責任なこと言ってごめんね。私、テヒョン君の考え知らないのに、自分の思ってること押し付けちゃった。」
ごめんなさい、と頭を下げる。
女子を嫌うテヒョン君には、
多分ちゃんとした理由があって。
それも知らないのに私が口を挟んでいいことじゃなかった。
TH「わざわざ謝らなくても、、、、」
「ううん、謝らせて。」
TH「もう頭下げなくていいから!許すよ。」
結局はゴリ押しみたいな形で許してもらったけど。
「ね、テヒョン君。どうして女子嫌いなの?」
TH「いろいろ。」
「こんなこと言っていいのか分からないけど、私わかる気がするの。」
絞り出した言葉に、
テヒョン君は少し驚いたような顔をした。
でも、
TH「前に告ってきた女子もそう言ってた。私はその気持ちわかるって。」
「、、、、」
TH「でもそいつ、自分なら俺のこと変えられるって思ってたみたいでさ。笑えるよな。」
軽く笑うテヒョン君が、
苦しそうに見えた。
「テヒョン君はつまらなそうな顔ばかりだね。」
TH「つまらないからね。」
そう言うテヒョン君に胸が苦しくなる。
確かにこの世界はつまらない。
でも、
ほんの少しだけ美しい。
「ねぇ、テヒョン君。授業サボろ?」
TH「え?」
「サボってさ、世界の楽しいとこ、見つけに行こうよ!」
ふわりと立ち上がった。
ざわっと風が吹く。
私の背中を押すように。
「ね?」
差し出した手を、
ゆっくりテヒョン君が握る。
伝わってくる暖かさが、
この世界の美しさ。
ざわざわと揺れる木の枝も、
吹き荒れる風も、
この世界の美しさなんだよ。
あなたに伝えたい。
ただ笑顔になってほしいから。
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唯愛(プロフ) - ゆうき(作者)さん» ありがとうございます!良かったです!(*´∀`) これからも頑張ってください!うきうきして待ってます!www (2018年9月29日 14時) (レス) id: ed8735e017 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(作者) - アドバイス、ありがとうございます!そうですね、そうしてみようと思います。(楽してただけですから(о´∀`о)) (2018年9月29日 13時) (レス) id: 6ea6eca9ab (このIDを非表示/違反報告)
唯愛(プロフ) - こんにちは!お話読んでます!とっても面白いです!あのちょっと提案なんですが、お話の誰かが話している「」の前に例えばグクだったら JK「」とか グク「」という風に名前を表記したほうが読みやすいと思います!←偉そうにすいません。これからも頑張ってください! (2018年9月29日 9時) (レス) id: ed8735e017 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(作者) - はい、頑張ります! (2018年9月27日 13時) (レス) id: 6ea6eca9ab (このIDを非表示/違反報告)
みい - いえいえ、丁寧にありがとうございます!m(__)m あと、すごく面白いです、これからの展開が、すごく気になります(*'▽')頑張ってください!(^^)! (2018年9月27日 0時) (レス) id: 7b5dea59e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうき | 作成日時:2018年9月25日 23時