検索窓
今日:5 hit、昨日:41 hit、合計:668,621 hit

ページ37






視線が集まる


みんなからも、茅野さんからも

もちろん、先生からも


口塞いでごめんね、茅野さん





「…お前があの投稿送ったのか」



『はい』





じっとこちらを見てくる


多分、嘘だとバレてるだろうけど、それでも良い





「…“景山死ね”、“あいつが苦しむ姿見ると興奮する”、“景山笑うな、キモい”、“あの女をめちゃめちゃにしてやりたい”、“景山なんて生まれて来なければ…」



「んんっ!」



『はい。全て、やりました』





これ以上聞きたくなかったのか茅野さんが叫ぶけど、さらに強く口を塞ぐ

左腕があんまり使えないから右手だけしか使ってないけど

本当に、ごめん





「…じゃあパスワードは?」


『……』


「SNSに登録したパスワードだよ。それがなきゃアクセス出来ない。

お前が投稿者って言うならパスワード、知ってるはずだろ」





宇佐美さんのパスワード…

SNSだから文字とかも必要なやつでしょ?

あと文字数も


…とりあえず言ってみるか





『k、a、h、o……あぁー、なんだっけな』





こういう場合って誕生日とか入れるのかな

でも誕生日知らないんだよなぁ


そう思ってふと下を覗くと、ハンカチを握っている茅野さんの手が震えていた

…怖いよね


頑張って口を塞ぐ手を左手に変えて、右手で茅野さんの震えているその手を抑える

こりゃ茅野さんに怪我してるのバレたな





「…バッカみたい。

何でそんな嘘吐くの」



『……』



「さくらまで庇っちゃって…、みんなを助けるため?

だから犠牲になるって?

…笑わせんなよ」





そう言って宇佐美さんは鋭くこっちを睨む

私と茅野さんをまとめて睨んでるみたいだ


やっぱり口塞いだの不自然だよね

でも茅野さんが何か言いそうだったから…
うん、無理ない


もう意味無くなったから、茅野さんの口から手を離した





「宇佐美さん…」



「私だよ。
私がやり逃げXでーす。

パスワードは、kaho11815」





あ、生年月日だった?

答える気は無かったけど…


先生は言われたパスワードを入力する





「ピンポーン!アクセス成功だぁ!

良かったなぁ!今日、君達の中から死人は出ない」





まるで場違いのように明るい調子で先生は拍手した。


カマかけるような真似しちゃって申し訳ないな…

あんまり目立ったことしたく無かったんだけど、茅野さんが嘘吐くよりかマシだ




…宇佐美さんかぁ







・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (197 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
917人がお気に入り
設定タグ:3年A組 , 柊一颯 , 菅田将暉
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - ごめんなさい、不謹慎だけど主人公冷静にツッコミしすぎて笑ってしまった笑 (2022年4月12日 0時) (レス) @page32 id: 4806b1b4dd (このIDを非表示/違反報告)
りん - 苗字で呼ばれるなら変換できるようにしてほしい!自分渡瀬じゃないんで! (2019年3月31日 4時) (レス) id: b95582035d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もちもち | 作成日時:2019年3月17日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。