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『えっ、と…発言することを許してください。

先生、提案があります。
茅野さんを殺すくらいなら、私を、殺してください』





先生の目を真っ直ぐ見つめれば、

先生もまたこちらを真剣に見つめる。
けど、少し眉を寄せていた





「…何故だ」



『彼女は重要な人物です。
景山とよく一緒に居たし、景山を知っている。

今彼女が死んだらきっと解決出来ないし景山に申し訳ない。

あと、彼女には家族がいる。
それはみんな一緒です。悲しむ人が居るから、ダメです

それに私が殺されることにみんな反対しないと思います。
むしろ賛成するかもしれません。

茅野さんが死ぬより、私が死んだ方がマシです』





だから、お願いします。そう言って頭を下げれば、先生は黙り込んで視線を逸らした





「何だ、他に反論なしか?

え、お前らみんな、渡瀬が死ねば良いと思ってるのか?」





その問いにみんなはバツが悪そうに目を伏せるが、茅野さんだけ小さく首を振った

でもそれは先生の目には入らない



そして先生は大きく笑い出す





「何が可笑しい!!?」



「お前ら、揃いも揃ってクズだなぁ!!」



「なんだと……」



「自分が助かれば、他人がどうなっても構わない。イかれてるねぇ〜

どうしてそんな、貧しい考えが生まれるのか…


モラルの欠如、アイデンティティの拡散!
要は中身が空っぽなんだよ!!」





中身が、空っぽ…





「お前達は、さっきの茅野と渡瀬を見ても何も思わなかったのか?


景山の死から目を背けていた自分を奮い立たせて向き合おうとした茅野を!

死に追い込まれそうになった茅野を庇った渡瀬を見ても!!
何も思わなかったのか?

過去の自分が!今の自分を作る!!

だから、過去から逃げてるお前も、お前も、お前も!
極めて幼稚なガキのまま成長が止まってるってわけだ!!

そんなやつらが、一体何から卒業するって言うんだよ!!」





そう言って机を蹴り飛ばす先生の目からは

涙が零れていた









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(プロフ) - ごめんなさい、不謹慎だけど主人公冷静にツッコミしすぎて笑ってしまった笑 (2022年4月12日 0時) (レス) @page32 id: 4806b1b4dd (このIDを非表示/違反報告)
りん - 苗字で呼ばれるなら変換できるようにしてほしい!自分渡瀬じゃないんで! (2019年3月31日 4時) (レス) id: b95582035d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもち | 作成日時:2019年3月17日 23時

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