【3年A組】杭は出なきゃ打たれないはず【今から皆さんは人質です】

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暫く異様な空気が教室に流れ、
ようやく景山が死んだ理由を探し始めた





「だいたい、何であいつが景山のことをなんか気にすんだよ」



「そもそもぶっきーって澪奈が死んでから担任になったんだよね。だったら関係無いじゃん」



「しかも一昨年うちの高校に来たばっかだし」


「けど可笑しくない？一昨年来たばっかの教師が担任やるなんて」



「多分、志願したんじゃないかな。

僕が前に景山のドキュメンタリー映画を撮ろうとしてたのはみんな知ってると思うけど、
その時、先生が景山をモデルに描いていたのを見た事があるんだ」





でもそれを回答するはずの茅野さんは黙って話を聞いて、1人で考えている





「しかも、僕が撮影した景山の映像、全部ダビングしてくれって頼んで来たし」



「うっわ」


「きっも…」


「え、それって好きってこと？」





そして話はあらぬ方向に逸れて、

終いには先生のことロリコン扱いし始めた

甲斐くんに至っては監視カメラに向かってガンを飛ばして堂々と言ってたし…


そんなこと言って先生のこと刺激して、何かペナルティが発生するとかって考えないのかな





「でも澪奈が自 殺した原因言われてもねぇ…
元々心開くキャラじゃなかったし」





…みんなにはそう見えてたのか

関わろうとしてなかったのに、不思議だな





「ねぇ香帆、よく一緒に帰ってたじゃん」


「えっ…
あ、まぁこの中じゃ一番仲良かったかな」


「なんか知らないの？」


「いや、景山さんと友達だったのは茅野ちゃんと渡瀬さんでしょ？
2人とも何か知らないの？」





そう言われて視線が急に集まる。

え、何で


その視線に困って茅野さんと目を合わせてみるけど、あっちも困惑している様子だった





「私は…」



「Aは知らないけど、別にさくらだってそこまで仲良かったわけじゃないよ。ねぇ？」


「…うん」


『……』





威圧。牽制。

それに茅野さんは頷いたけど表情は複雑そうだった


茅野さんとよく喋ってたって話聞いてたんだけどな…



…景山が泣きそうだった理由はこれも含まれてそうだね







“＿あのね、面白い子と友達になったんだ！＿”



“＿ねぇ、エモいって分かる？＿”



“＿なんかさ、凄く嬉しいの＿”



“＿今度さくらと一緒に水着買いに行くんだ〜、良いでしょ！＿”







あんなに嬉しそうに笑ってたのになぁ







“＿あの子には、言われたくなかった…＿”









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