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少し眉間にしわを寄せて不満そうな顔をしている先生

何が不満なんだろう


分からないでいると、先生は手を離して私の肩を持って対面させた





「…俺が聞きたいことにしよう。答えてくれよ?」



『まぁ、私が答えられることなら…』





そういうや否や

先生は私の腕を引いて準備室の中に入れた

そして奥から椅子を引っ張ってきて座るようにポンポンと叩く


一応人質なんだけど、入っていいのかな





「あぁ、お前は特別だからな」





先生は心でも読めるんだろうか

タイミングよく発せられた言葉にそんな事を思ってしまった


にしても、特別ってなんだ





『共犯者って思われちゃいません?』



「その時はその時でどうにかできるだろ。頑張れ」





丸投げするなんて酷い

なんてことは言わずに、軽く笑った


乾いた笑い声になったかもしれないけど、
気にしたら負け





「話を戻そう。と言っても、俺が聞きたいことは1つだけ。

お前も、景山と仲良かったよな」



『?』



「少なからず、俺はそう思った。
渡瀬が誰かとあんなに喋ってるのは景山以外見たことない」





そんなことはない

それに景山とは高1の頃から会ったら喋る程度の認識だったんだけどなぁ


でも、そっか。仲良くなかったら泣き顔なんて見せないか





『じゃあ仲良かったです』


「じゃあって何」


『あ、いや、仲良いって思ってたのが一方的なものだったら、ねぇ?
だから第三者から見て仲良く見えるならそうなのかなーって

聞きたかったことってそれだけですか?』



「…今はそういうことにしておこう」






今は、ってことは本当の聞きたかったことは違うのか。

気を遣わせちゃったのかな、

だとしたら申し訳ない





「でだ、ここからは提案なんだけど、
お前も個人で考えてみてくれないか?」



『…え?』



「もちろん、みんなの前で発表するのは茅野だ。
お前は個人で考えて、俺にだけその答えを聞かせてくれ。ゆっくりでいい」





…何でそんなことさせるんだろう

みんなと一緒でも良いはずなのに、何でわざわざ分ける必要があるんだ

それに時間制限すら緩い





『何で、わざわざ…』



「お、やっと質問してくれた。

そうだなぁ、強いて言うならお前が景山との関わりが長かったからかな」





さっきより表情が柔らかくなった先生は、嬉しそうに質問に答えた

そして先生は私の頭に手を乗せてポンポンと撫でた



いや、何で









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(プロフ) - ごめんなさい、不謹慎だけど主人公冷静にツッコミしすぎて笑ってしまった笑 (2022年4月12日 0時) (レス) @page32 id: 4806b1b4dd (このIDを非表示/違反報告)
りん - 苗字で呼ばれるなら変換できるようにしてほしい!自分渡瀬じゃないんで! (2019年3月31日 4時) (レス) id: b95582035d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもち | 作成日時:2019年3月17日 23時

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