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バタバタ…と階段を駆け下りる
リビングのドアを勢い良く開ければ香るパンのいい匂い。
母「おはよう、A」
あんなに起こしてと伝えたのに起こしてくれなかったママに文句を言おうとしたが、当たり前のように椅子に座る後ろ姿を見つけ口を噤んだ。
そのかわりに…
『なんで翔太がいるのよーー。』
「あ、バレた？」
制服姿の彼が首だけこっちを向いてははっと笑う。
幼馴染の渡辺翔太。
私の片思いの相手
ずっとずっと小さい頃から、長年の片思いの相手
家が隣で小さい頃からお互いの家を行き来していた私達。
翔太の家も私の家もシングルマザーで、寂しい時はずっと一緒。
それは高校生になっても変わらなかった。
「うちのママ今日も朝はやくてさ、おばさんに言ったら朝ごはんおいでって呼んでくれたんだよ。」
パンをかじりながら「はやくAも座って食べろよ」なんて呑気な翔太に、「起こしたのにね〜、ちゃんと」とまたまた呑気なママ
女の子は朝の準備が大変なんだから、なんて思うけどそれなら自分で起きなさいって話ですよね、、。
翔太の隣に座ってパンをかじる。
「そろそろ自分で起きろよな。なに腹出して寝てんだよ。」
ココアを飲んだときにそんなことを言われてぶっと吹き出しそうになる。
『え？！もしかして翔太が起こしに来たの…？』
一気に目が覚めて目を見開く。
好きな人に寝顔を見られたなんて、私からしたら一大事だ。
それに腹出してって…
そんなことなら自分で起きればよかった、なんて意気消沈していれば「ごちそうさまでした」と隣から聞こえて隣の席が開く。
『ちょっと待ってよ！！』
せっかく一緒にいるのに先に行っちゃうなんて嫌だ。
翔太と一緒の登下校はクラスがバラバラの私にとって大事な時間なのだ。
急いでパンを頬張れば頭の上に大きな手が乗って
「ぶっ…ふははっ
待っててやるからちょっとずつ食べろよ」
頭に乗った翔太の手がぐしゃぐしゃとセットした髪を崩した。
幼馴染なのにまるで年上のような感じがして
『なにそれ…ムカつく、髪崩れるじゃん、ばか。』
なんて照れ隠しするけれど、きっと今顔は真っ赤。
ソファに座ってスマホを操作する翔太はまるで家族のような存在で
これが私の幼馴染です。
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名無しちゃん(プロフ) - だくん。さん» ありがとうございます(><)頑張ります！！ (2020年1月23日 17時) (
レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
だくん。(プロフ) - 作者様の考え方やお話大好きです。更新頑張ってください！ (2020年1月22日 23時) (レス) id: 169a6b186d (このIDを非表示/違反報告)
名無しちゃん(プロフ) - ぴ。さん» 私なんかの作品で泣いて頂けるなんて(><)有難うございます、更新頑張ります(_ _*)) (2020年1月11日 1時) (レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ。(プロフ) - 思わず涙してしまいました、、、更新待ってます(><) (2020年1月11日 0時) (レス) id: 29f94e2bfb (このIDを非表示/違反報告)
名無しちゃん(プロフ) - あめりさん» 有難うございます(><)まだまだ未熟ですが、更新頑張ります！ (2020年1月7日 0時) (レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しちゃん | 作成日時：2020年1月4日 1時
