misbehave Ⅱ (ページ10)

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岸からの突然別れを告げられ、理解できなかった。

自分で言うのも何だが、結構私達順調だった。

何で？岸、私の伝え方が悪かった？

岸が真っ直ぐに投げかけてくれる言葉を同じだけの大きさで返せてなかったから？

そうだ。きっと、そうなんだ…。

岸が伝えてくれる気持ちは、いつも大きく深い。

私はその大きさを返せてない。
だからだよね。

｢うん。今までありがと、楽しかった。じゃあ。｣

この判断が正解かは分からない。

でも、あんなにも愛してくれた岸に言われたなら、私も素直に従うしかなかった。

最後、岸がどんな顔をしていたのか見れなかった。

私はただその場を立ち去るしかできなかった。

.

.

何ヶ月だったかな、考えるのも嫌だった。

ｰ岸くんと美玲付き合い始めたらしいよ！

ｰえ、岸くんこの前菊池妹と別れたばっかじゃん、笑

ｰ菊池さんから振ったんじゃね？笑

ｰあの岸と菊池妹ってビミョーだったよなー笑

ｰフリーなら告ろーかなww

｢お前らなんて相手にしねぇよ。｣

顔面蒼白気味に私を見てくるこいつらに岸の事を悪く言われたくないし、軽い女だと思われている事も腹が立った。

その場を離れて自分の席に着いた。

周りが私を哀れんだように見てくる。

居心地が悪い。

｢よ！失恋には新しい恋が1番！！今なら俺田中樹オススメですけどいかがですかぁー｣

｢おい！てめぇ兄貴の前でナンパなんていい度胸してんじゃねーか｣

｢お兄様。妹さんを僕にくだ｢うっさい。あんたらマジでうざい。｣

｢なんだよー俺マジでAの事らぁびゅぅ〜♡｣

｢樹みたいな男にAはやれん！！｣

｢うっせぇ！！！早く席に着け！！｣

ワイワイしながら樹と風磨が自分の席に向かって行った。

この時も知らず知らずに助けられていたんだと思う。

ありがとう。