misbehave Ⅱ (ページ23)

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｢あっ、岸もカフェオレの方が良いんだっけ？｣

｢あぁ、、どっちでもいいよ！｣

｢それが1番困る。｣

｢さっせん！カフェオレで｣

カフェオレが入った2つのマグカップをさっきまで樹が座っていた場所に座る岸の前に置いた。

｢で？何か用？｣

｢えっ？！よう？？？｣

｢え、用もないのに来たの？｣

｢いや、会いたかったから！！それが用！！｣

｢大したようじゃないのに来んな。｣

｢俺達一応さぁ、そのぉー、関係？つーの？あるじゃん！！｣

｢いや、関係って…、まぁ…そうだけど、、無駄に会うのも…｢A俺の事好きじゃないの？｣

いつもなら、何この重い質問。って小馬鹿にするけど、自分自身の感情がそれに追いつかない…。

｢わかんない…、岸にあんな事言ったけど、私よく分かんないの…、｣

岸は真剣に私の話をじっと聞いている。

｢樹と付き合って、凄く楽しいし、樹を…悲しませたくない。って思うの…。｣

俯く私にガバッと岸が後ろから覆い被さるように抱き着いてきた。

｢…。｣

｢ちょっ、、、き、、｢ごめん…、苦しませてごめん…。でも、やっぱり俺はAの側に居る。これはマジで譲れない。｣

さっきよりも力の込められた腕が苦しくて離してほしいはずなのに振り払えないのは何故なのか…。

そんなの、考えなくても分かるのにこの期に及んでまだ悪足掻きをしようとする私に嫌気が差した。

｢岸は…、いつもズルい。樹と一緒に居ても岸のこと思い出して、、樹と別れよう…。って思うのに、樹の事を思うと、簡単に別れて。なんて言えなくて…。｣

都合のいい女。

｢Aは悪くない。俺が悪いんだから。Aは苦しまなくていいよ。俺と居る時は…、俺が全部聞いてあげるから。全部受け止めて、忘れさせてあげる。｣

岸の言葉は私にとって解けない魔法の薬みたいだった。

｢A…。｣

後ろから抱き締められたまま岸にクイッと顎を持ち上げ、

キスを落とした。