my self . Ⅰ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ31)

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私はその質問にいいえという。視線を下ろして名前を言うか迷ったが、ドラコも友達なので素直に言うことにした。

『ドラコと』

私がそう言うと、ハーマイオニーは口をぽっかりと開けて固まった。しばらくして、マルフォイ？と聞き直してきたので頷く。

一緒に行くまでの経緯を教えると、ハーマイオニーは考える素振りを見せた。

「意外だわ、まさかマルフォイが貴方を誘うなんて」

とはいえ、ドラコの手紙では父が誘えといったようなのでどちらかと言えばドラコというより彼の父に誘われたの方が正しい。

『ドラコからしたらほぼ強制かも』

じゃないと、ハッフルパフ生なんか連れて歩くなんて想像できないだろう。私はダイアゴン横丁の1件で、ドラコのお家が厳格であることを学んだのでそう思った。

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列車をおりる頃には、あたりはすっかり真っ暗だった。
学年が1つ上がり、2年生となったのでホグワーツまでは馬車で行く。

『そういえば、まだハリー達を見ていないのだけれどハーマイオニーは見た？』

ハーマイオニーはいいえ、と首を横に振った。
いつもどこかで顔を合わせるのだが、今日はどうも見当たらない。

少し心配だけど、人数が多いのできっとどこかにいることを信じた。

ホグワーツに着き、二重扉を通って大広間に出る。
教員席には、ギルデロイ・ロックハートが座っていた。

私達が着席すると、1年生の組み分けが始まる。この間ダイアゴン横丁であったロンの妹のジニーはグリフィンドールへ組み分けられたみたい。

歓迎会が進んでいると、突然マクゴナガル先生が席を立った。あたりはざわつき、ある噂が流れる。

「A、ポッターとウィーズリーが空飛ぶ車で墜落して退校処分になったらしいわよ」

本当かわからないけれどね、とハンナが私の耳元で囁く。きっとざわつきの正体は、これなんだと私は確信した。

『列車で会わなかったから心配していたけど、まさかそんな事になってるなんて』

その日の夜はなんだか落ち着かなかった。

，

朝、みんなと大広間に入ると大きな叫び声が聞こえた。どうやらグリフィンドールのテーブルからのよう。

「車を盗み出すなんて退校処分になってもあたりまえです！車がなくなっているのを見て、わたしとお父さんがどんな思いだったか…おまえはちょっとでも考えたんですか！……」

その声がする方へ視線を向けるとロンとハリーが座っていた。目の前には真っ赤な封筒。

「退学にはなってないみたいだけど、代わりに吠えメールね」

隣のスーザンが呟く。
吠えメールの音量はそれは大きいもので大広間いっぱいに声が響き、みんなはしばらくそっちに注目していた。

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