my self . Ⅰ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ4)

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『2人ともありがとう。…あっ、そろそろ席探しに行かないと、本当にに席が埋まっちゃうからお暇するね』

席を探して歩いてる人はまだいるけど、あまり長い時間ここにいると立ったままになっちゃう。

それだけは避けたい……

「分かった。……もし埋まってたら戻って来い。」

マルフォイがそう言うと、それを聞いていたクラップとゴイルがまるで珍しいものを見るかのような目で彼を見た。

彼らの優しさに浸りながらもドアを閉めて手を振った。

しばらく歩いていると、2人しか入っていないコンパートメントがあった。

ラッキーと思いながらこんこんとノックをしてドアを開けてみる。

『こんにちは。突然ごめんなさい、席が埋まっているから入れて欲しいんだけど……』

中にいる2人に話しかけるとすぐに答えが返ってきた。

「いいよ。僕達もちょうど今来たばかりなんだ」

丸メガネの子がそう言うと、正面の赤毛の子もウンウンと頷く。

『ありがとう！私はディゴリー。よろしくね』

荷物などを上に持ち上げたりしながら自己紹介をすると、丸メガネの子が不思議そうにこちらを見た。

「下の名前がディゴリー？」

丸メガネの子の問いが聞こえたら、赤毛の子が遮るようにつっこんだ。

「そんなわけないだろ、ハリー」

はっとして、自分が下の名前を言っていないことに気付いた。

『ごめんなさい！何故か分からないけどいつも忘れてしまうの…
改めてA・ディゴリーよ』

「僕はロナウド・ウィーズリー。みんなはロンって言ってる。」

ウィーズリー家か、聞いたことあるなぁと思いうんうんと相づちをうつ。

「僕はハリー。ハリーポッター」

よろしく、と笑った彼の名前を聞いて一瞬思考回路が止まった気がした。

『えっ？』

「やっぱり最初は誰でもこうなるよな」

ロンはそう言って呆れた表情で私たちを見た。

『まさかこんなところで会えるなんて…こちらこそよろしくね』

本当は今すぐ質問をふっかけたいところだけれど、ハリーやロンの様子を見て止めた。

それから、コンパートメントの中では色んなことを話した。

ハリーのことや、ロンの兄弟のこと…昔から家柄などに興味がなく、あまり知らないことばかりだったけど話しているととても面白くて興味が湧いた。

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