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10.嫌な奴 ページ10



「…どっと疲れた。」

「はは、そりゃそうだ。」


ニュートから、誰がどの役割なのかを説明された。
ジェフにベン、ザード、フライパン。
話しかけてみれば、皆んな優しく接してくれる。
まあ、相手が女だからか顔を赤くして視線を下に向けたままの人もいた。
ニュートがその人の頭叩いていたのは、ちょっと笑えた…。


「あ、おいA。…見てみろよ。」

ニュートが何かを見つけ、指をさす。
その先を見ると、何人かの男たちがいた。


「あれがランナーだ。真ん中に座っているのがリーダーのミンホ。彼等はタフで頭のいい奴らだから道が閉じる前に帰ってこれるんだ。」


ランナーは、人手不足だ。だが、多くていい事はまず少ないだろう。多ければ多いほど、怪我人が出る。最悪な場合…そう、そういうことが必ず起きるはずだ。そうでなければ、この3年間の意味は白紙になってしまうんだ。


「…彼等は自らランナーに?」

「言っただろ、迷路は危険でいっぱいだ。ランナーになりたがる奴なんて居ない…。」


気持ちは十分に分かった。
死にたく無いのだ。
もし、それが決定していたとしても出来るだけ怖い思いはしたくない。
当たり前だ。
当然なんだ…。


「…ねえ、ニュート。」

「…ん?」

「もし、私が…。」

Aがその続きを言おうとした時、彼女の背中にいきなり衝撃が走る。

気がつくと、彼女は地面に倒れていた。
しかも、背中に重たい何かが乗っている。
周りからは、笑い声が絶えない。


「おいおい、大丈夫か?新入りはか弱い女の子だもんな〜。」


一瞬で憎たらしく思えるほどの声。声量。
周りは彼の言葉を耳に入れるなり笑ってばかりだ…。

Aの上に乗っていたのは1人の男だった。
そいつは、慌てて彼女の背中から降りると周りの男たちの中に混じっていった。

そんな時、ニュートのため息が聞こえる…。



「…ギャリー。彼女はもう名前を思い出している。こんな事する必要が無い。」

「何だよニュート。相手が女だから女々しくなっちまったか?」



挑発だ。明らかに、これは敵意のあるものだ。
Aはそれを理解し、ゆっくり立ち上がる。
ニュートはそれを見て、すまないと言いたげな顔をした。
彼からまたため息が出る。


「どうだ、新入り。挑戦するか?」


彼は1つの円の真ん中に立っている。
これも、挑発なのか。
だったら成功だ。
だって…


彼の第一印象は、最悪そのものだ。

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設定タグ:メイズ・ランナー , 逆ハー , おわに   
作品ジャンル:恋愛
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未確認生物(プロフ) - あの、メイズランナー大好きです。私も書きたいと思ってます! (2021年1月19日 21時) (レス) id: 1ab2c3b0b2 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - はい!頑張ってください!待ってます! (2019年6月20日 17時) (レス) id: 5764f95332 (このIDを非表示/違反報告)
おわに(プロフ) - ありがとうございます!更新は遅めですが、これからもよろしくお願いします!! (2019年6月17日 22時) (レス) id: 418a4a3702 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - 更新楽しみにしてます! (2019年6月17日 22時) (レス) id: 5764f95332 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おわに | 作成日時:2019年5月13日 2時

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