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第17話 雨垂れイケメン ページ18

雨の日。ずっと続いているこの景色も、実は嫌いではない自分がいる。

「ほらおいで〜」

何故なら雨の日の公園は子供もおらず、こうして愛しの猫を愛でることが出来るからだ。


「……ネコードギア、やっぱりそれ気になる?」

愛猫ネコードギアはやはり、地面に落ちている大量の砂糖を気にしていた。この砂糖はもう先週から毎日欠かさず置いてあり、正直言って気味が悪い。

「だれがこんなことするんだろうね…」

ー数日後ー
「っ…」

ネコードギアとお散歩をしに通りかかったその時だった。公園に間違いなく人がいる、砂糖の袋をガサガサとする音も聞こえた。
そーっと物陰から覗いてみる。

「ぁ…さ……ぉ…ぅ…」

何だ…?

「ほ…げんき…なれ…」

「っ!」



神田君!?


ど、どどどうしよう!神田君ってあの、カツアゲして王宮宮君とチェスボクシングしてたあの!?

「…おい、いつまでそこで見てんだよ」
「ひっ!」

気付かれた!あぁ…愛しのネコードギアを八つ裂きにされる……

「……目瞑ってないで、ちょっとこっち来い」

「……へ、…あ、うん」

生存ルートか!?

「…か、神田君はここで、何してるの?」

「………

この蟻、見てみろよ」

「は?」

え?

「この蟻、1人でこんな重いもの運んでんだぜ。…なんか、マジリスペクトっていうか」

「あぁ…」

「……
俺、この蟻の巣守ってんだよ」

「…!そ、うなんだ…」

そう、何か、以外だ。
「砂糖、だけじゃ栄養バランス悪いか」
「え」
「お前そういうの分かんだろ」

あ、蟻の栄養バランスを気にしてるのこの人?

「…なんか、俺が来てから蟻が元気がねえんだ」

その横顔がいつもの学校で見ているものと180度ほど違ったので、私はすっかり驚いていた。

「うーん…何でだろう…」
「……」

「あの、私!雨の日はここで猫と遊んでるんだ!…そ、その時とか、様子見てみるよ!」
な、何か面倒くさいこと取り付けちゃったー!

「…そうか…。俺、も…その日は…ぃく…」
「は?」

「だぁら!雨の日は俺もここに来るっつってんだよアァン!?」
「あぁ…」

こうして、謎の雨の日習慣は始まった。

第18話 宇宙よりも遠いイケメン 前編→←第16話 忘却の彼方、その先のイケメン



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設定タグ:青春 , 恋愛 , 逆ハーレム   
作品ジャンル:恋愛
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モッッッッ(プロフ) - はい!!!ありがとうございます!! (2018年1月8日 22時) (レス) id: 19e25ee5f7 (このIDを非表示/違反報告)
最中(プロフ) - とても面白いです!続き待ってます! (2018年1月8日 10時) (レス) id: 246d24c4fe (このIDを非表示/違反報告)
モッッッッ(プロフ) - おっそうだな (2017年9月23日 16時) (レス) id: 2e7e45d23c (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん - 面白いのですが、三点リーダ(…)は基本二個セットで使ったほうが良いかと思いました。 (2017年9月23日 11時) (レス) id: 2e7e45d23c (このIDを非表示/違反報告)
モッッッッ(プロフ) - ありがとうございます!これからも読んでくださると嬉しいです! (2017年9月18日 18時) (レス) id: 2e7e45d23c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モッッッッ | 作成日時:2017年8月9日 18時

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