第2話イケメンの隣 ページ2
ガララララララララララッ
どうにか遅刻を免れた私は決死の覚悟で教室のドアを開けた。
「紹介する。今日からこのクラスの仲間になった、AAだ。仲良くしてやってくれ」
私はろくにクラスメイトの顔も見れず、小さくお辞儀をした。マナーである拍手の音が、何ともいえない複雑な感情を揺さぶった。
「じゃあ〜…そうだな。うん。A、あの窓際の一番後ろのやつの隣座れ。」
「あ、はい」
恥ずかしくって顔を上げられないまま、席に座った。
「よ、よろしく…………っ!」
初めて顔を上げて、隣の席の人を見た。私は瞬間硬直した…__何故なら__…そこにいたのはとてつもないイケメンだったからである。
ー第2話 イケメンの隣ー
「……よろしく。」
「はい…あの、私、AAっていいます…!」
「…うん。知ってる…さっき言ってたよね、先生が。」
「あ、…そうでした…」
「………俺は静岡 シーズ。ハーフなんだ。」
「あっどうりで……」
どうりで顔面が黄色と青の半々に分かれているんだ。その色と色の鮮やかなコントラストが、よりシーズ君のイケメンを引き立たせてるみたいだ。
「…ぉぃ…おい!A!」
「わっあああごめん!何っ!?」
「あ…いや驚かすつもりはなかった。呼んでも返事しないから…」
「あぁ…ごめん。ちょっとシーズ君に見惚れて……て……」
瞬間シーズ君が噎せた、……っていうか私は何てことを言ってしまったんだ……!?顔が赤くなっていく事がわかる。…………これじゃ私もハーフになっちゃう!
「おいおーいシーズちゃん。手が早いねー」
「ひゅーひゅー!付き合っちゃえよー!」
あああぁ何かまずいことになってる!?だめ、だめ、止めなきゃ、シーズ君が嫌な気持ちに……
「…ふん。馬鹿馬鹿しい。Aも困ってるだろ。やめろよ」
当事者に使うのはあれだが、鶴の一声とはこんな事をいうのか、と思う。クラスはシーズ君の声で落ち着きを取り戻した。…でも何で私は、少し寂しくなっているのだろう…?
「転校初日でAにはいきなりで悪いが、体育祭の種目を決めたいと思う。」
いえ、お気になさらず。と目で伝える。
「あ、うちのクラスの色はショッキングピンクだが、シーズは顔面の色もあるから青と黄色にも入ってもらう」
あー体育祭、何の種目やろうかな…?
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モッッッッ(プロフ) - はい!!!ありがとうございます!! (2018年1月8日 22時) (レス) id: 19e25ee5f7 (このIDを非表示/違反報告)
最中(プロフ) - とても面白いです!続き待ってます! (2018年1月8日 10時) (レス) id: 246d24c4fe (このIDを非表示/違反報告)
モッッッッ(プロフ) - おっそうだな (2017年9月23日 16時) (レス) id: 2e7e45d23c (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん - 面白いのですが、三点リーダ(…)は基本二個セットで使ったほうが良いかと思いました。 (2017年9月23日 11時) (レス) id: 2e7e45d23c (このIDを非表示/違反報告)
モッッッッ(プロフ) - ありがとうございます!これからも読んでくださると嬉しいです! (2017年9月18日 18時) (レス) id: 2e7e45d23c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モッッッッ | 作成日時:2017年8月9日 18時