Love sick 【さとみ】

君はspider ページ20

さとみside


ふと、視線を感じ目を開ける


さ「ん…
Aちゃん？」


うっすらとAちゃんの顔が見える


『あ…先輩起こしちゃいましたか
お粥作っといたんで大丈夫そうだったら食べてください』


おでこには冷たい感覚


俺が寝ている間にいろいろやってくれていたようだ


黙っている俺を心配そうに見つめるAちゃん


『あの、先輩？迷惑でし…』


さ「Aちゃんはさ
俺のこと好き？」


『へ？』


つい口から言葉が出た


けれど頭が回らない


自分が何言ってるのかもわからないし何をしようとしているのかもわからない


ただただ欲望のままに動いていた



『何言ってるんですかせんぱ…んっ！』



一瞬自分が何をしたのか理解できなかった


目の前のAちゃんの顔を見て悟る



あぁ、俺キスしてるのか



それで好きな子にこんな顔をさせてるんだ


Aちゃんに突き飛ばされ急に我に返る


さ「あ…ごめん俺何して」


『帰ります
お大事に』


そう言って飛び出していくAちゃん



｢くそっ、何やってんだよ俺…｣


本当に何をしているんだろう



好きな子に無理やりキスをして泣かせた



Aちゃんの顔が頭から離れない


あぁ、明日からどうしよう

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