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「は?」






「いや。なんか、汗で風邪引きそうだなって」






「……お、おう。じゃあ、もらう、かな」






「?」






謎に間をおいて返事をした宍戸先輩に首を傾げた。






なんだ? なんでそんなたどたどしい返事された??






彼に洗濯済みのポロシャツを渡すと、

やはり少し不審な目で見られた。






どうも納得がいかないまま再び視線を逸らすと、

忍足先輩がタオルを地面に落としたのが見えた。






砂まみれになったそれを拾い上げた彼は

大きくため息をついてコートを出ていこうとしていて。






「これ使ってください、忍足先輩」






「え」






「え? 違いました?」






「や、合っとるよ。合っとるけど……まぁええわ、おおきに」






「??」






宍戸先輩のポロシャツのついでに持ってきた新しいタオルを手渡せば

またもや不審そうな目をしながらタオルを受け取られた。






……え、本当になんなの?






そんな怪しいことしただろうか。






ようわからんな、と彼から関西弁を移されながらも

砂まみれになったタオルを持ってコートを出ようとすれば

すれ違った日吉くんの靴紐が解けているのが分かって。






「日吉くん、靴紐解けてるよ」






「な……!?」






「え? なんでそんな顔する?

危ないと思って言ったんだけど」






「……いや、なんでもない。悪いな」






「???」






靴紐を結び直す日吉くんもやっぱり不審な目を向けてきた。






なんだ、なんなんだ本当に!!






タオルの砂を叩きながら部室に戻っていると

水道のところで岳人先輩が膝を洗っていた。






なんとはなしに横を通った際、

彼の膝から血が滴っていて。






「あ、擦りむいてるじゃないですか」






「ん? あぁ、いつものことだぜこんなの」






「ったく、あんなくるんくるん飛び回ってるからですよ。

部室戻るついでに絆創膏と消毒液持ってきます」






「……!?」






「????」






目を見開いて心底驚いた顔をされたことに

こちらが驚きを隠せぬまま、部室から救急セットを取って戻ると

彼は私から半ば奪い取るようにそれを受け取った。






えぇ? なんでそんな焦ってんのこの人??






本当にようわからんな、男子テニス部。






すると、今度は滝先輩が球拾いをしながらも

古いボールを選別していて。






「手伝いましょうか、滝先輩」






「へ?」






「暇なんでやりますよ、一緒に」






「……い、いや、遠慮、しておこうかな。

気持ちだけ貰っとくよ、ありがとう」

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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 財堂若也さん» 応援コメントありがとうございます! 一応ラストスパートかけているつもりですが文章力と発想力が乏しくオチを見失いかけておりますw あと2シーズンくらいは要するかもしれません…すみません…気長に見ていただけると幸いです… (2020年12月31日 20時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - ラストスパートかかってきた感じですか?更新頑張ってください! (2020年12月31日 19時) (レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作成日時:2020年12月29日 12時

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