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「Are you okay?」






外国人が行き交う街中で、

1人うずくまっていた私の上から若い声が降ってきた。






その声に顔をあげれば、私に声をかけてきたのは

金糸のような綺麗な髪色と、宝石のような青い瞳を持つ男の子で。






でも、日本語もまだたどたどしいくらい幼かった私には

彼がなんて言ってるのか聞き取れず

子供ながらに無駄だと知りつつ日本語で返した。






「……っえ、な、なんて?」






「なんだ。お前もしかして日本人か」






流暢な日本語で返されたことに少しばかり驚きながらも

こくん、と小さく頷けば、男の子は不思議そうに首を傾げた。






「こんなところでちいさくなって、なにしてんだ?」






「……おとうさんと、はぐれた」






「あぁ、まいごか」






こくん。





その言葉に再び頷けば、一緒になってしゃがみこんできた男の子は

今にも泣き出しそうな私の顔を覗き込みながら問いかけてきた。






「どこではぐれたんだ?」






「おおきい、はしの、ところ……っ、」






「大きいはし……TowerBridgeのことか?」






「ふぇ……」






「ほかに何かみえなかったのか」






「……ぐすっ」






「泣いてちゃわかんねーだろ。ちゃんとこたえろ」






呆れたように少し語気を強めた男の子に

びくん! と体が跳ねた。






彼が怖い訳では無い。






でも、幼い私はもう限界だったのだ。






日本ならまだしも、こんな見知らぬ土地で1人、

迷子になっていれば無理もない話で。






堪えていた涙が栓を抜いたように溢れだしてくる。






それを見た男の子は小さくため息をついた後、立ち上がった。






「……しかたねえな、おれさまが探してやるよ!」

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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 財堂若也さん» 応援コメントありがとうございます! 一応ラストスパートかけているつもりですが文章力と発想力が乏しくオチを見失いかけておりますw あと2シーズンくらいは要するかもしれません…すみません…気長に見ていただけると幸いです… (2020年12月31日 20時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - ラストスパートかかってきた感じですか?更新頑張ってください! (2020年12月31日 19時) (レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作成日時:2020年12月29日 12時

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