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「え?」






「待ってる。ずっと、待ってる。

一生でも待つ。死ぬまで待つ」






「……ふはっ、何言ってるの。そこまで待たせたりしないよ」






食い気味に待つ待つと大きく頷けば、

鳳くんは優しく、嬉しそうに笑った。






確かに、普通の女の子だったら怒るかもしれない。






私とテニス、どっちが大事なのだなんて

言いたくなる気持ちがまるっきりない訳では無い。






私は、そんな出来た女ではない。






でも、天秤に掛けた結果テニスを取ったわけじゃないのは、

彼のたどたどしい言葉を聞けば馬鹿でも分かる。






大好きな優しい彼の、嘘偽りない強い意志が垣間見えただけで、

私の心を鷲掴むには十分だった。






その瞬間、部室棟から宍戸先輩が出てきて、

鳳くんの名を呼んだ。






今行きますと返事した彼は少し照れくさそうにはにかんで。






「……じゃあ、また明日……って、明日はいないのか」






「あ、あぁ、うん……魔王に拉致られたからね……」






「魔王って……怒られるよそんなこと言ってたら」






「いいよもう。最近怒られてばっかりだから慣れたよそんなの」






「……跡部さんには、言えないね。これ」






「……2人して殺されそうだね、下手したら」






はは。






これは、秘密だ。






秘密にしないと、私達2人に未来はない。






そんな感情が2人を渦巻いて、

乾いた笑いが漏れた。






「……まぁでも、だからって

引き下がったりしないけどね。俺は」






いくら跡部さん相手でも、これだけは絶対に負けたくない。






すれ違った彼が、独り言のように言ったのが聞こえて。






「もう明日、死んでもいい……!!」






その場にしゃがみこんで、出た言葉は

元も子もない台詞だった。






本日の精神崩壊ワード
「いくら跡部さん相手でも、これだけは絶対に負けたくない」

旅は道連れ、情けは皆無→←・



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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 財堂若也さん» 応援コメントありがとうございます! 一応ラストスパートかけているつもりですが文章力と発想力が乏しくオチを見失いかけておりますw あと2シーズンくらいは要するかもしれません…すみません…気長に見ていただけると幸いです… (2020年12月31日 20時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - ラストスパートかかってきた感じですか?更新頑張ってください! (2020年12月31日 19時) (レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作成日時:2020年12月29日 12時

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