酸素【天喰環(兄)】 (先輩人気過ぎか) ページ28
，
必要不可欠
「息、すって。兄さん」
「は、はぁ、ぁぁ、はっ、」
「だいじょうぶ、だいじょうぶ……。
ここにいる、離れないよォ。」
グルグルゆらゆら。
視界が蛇行を繰り返し、幻想のように揺らぐ現実世界
気持ち悪い、気持ち悪い。身体が崩れ落ちてしまわないように己より細くて柔い身体にしがみつく。
嗚呼 なんて悪い夢を見たんだろう
Aが俺を置いて、見向きもせずに誰か知らないやつを慕ってついていって__________最後には死んでしまう夢
悪夢にも、程がある
ポスポスと柔らかに背を叩く手のリズムに呼吸を合わせると平静を取り戻し始めた
あまりの苦しさに滲んだ涙。兄なのに、情けない
「今日も、ダメだったかァ」
苦笑する妹の姿に、ギュッと肩を握る。
痛がらないように服の部分だけを掴んで、握りしめる。深く深くシワを作って。
ここにいる、俺もAも、ここにいるんだと
情けない話だけど、簡単に言うと俺は妹がいないと、Aが居ないと息すらまともに出来ない
心の中は大丈夫なんだ。Aは俺よりずっとたくましいから大丈夫って思えるんだけど、身体はそうでもないらしくて。
いつの日か、Aの姿が見えなくなると過呼吸を起こす身体になってしまった。
寝ている間もダメみたいで。Aはそんな俺が気が気でないらしくて、申し訳なさしかない
「ごめん、ごめん、A
嫌だよねこんなの。」
でも、治せる見込みがないよ
告げるたびにAは悲しそうに笑って、だいじょうぶ、そう言う。
流れ落ちた涙はピチャリと床に小さな水たまりを作る。
ごめん、A。俺は
「俺、」
「だいじょうぶ。……僕も、兄さんがいないと息も出来ないからさァ」
両手で両頬を覆って、額と額をくっつけた。
至近距離の妹の目は水鏡のように揺らめいていた
「……うん」
ありもしない嘘をつく妹の優しさに縋って、甘えて
俺はまた、今日も息を忘れる
世間は彼女達をこう言うのだ【八百万百(妹)】→←時既に遅し【上鳴電気(弟)】
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ひよこ - 追記・あれ、これ完結してますね。最後までよく読まずにコメントしてしまい、申し訳ありませんでした．．．！ですが、僕(女)がさっきコメントで書いたアイデアは、時間があればぜひ書いていただけるとうれしいです((とにかく、申し訳ありませんでしたッッ！！ (2021年10月22日 19時) (
レス) id: 9441486e53 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - えっと、闇堕ちではなく、ヒーローのキャラも元から敵って感じの．．．あと夢主がエリちゃん的ポジションの話とかも見たいので．．．初対面なのにすみません、よろしくお願いします。 (2021年10月22日 19時) (レス) @page46 id: 9441486e53 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - ひよこです。えっと．．．けっこう前の作品を見てくれるか分かんないですが、キャラが全員敵設定の続編希望してもよろしいでしょうか．．？なんか、ヒーローの夢主への歪んだ愛、みたいな。できれば、考えていただけるとうれしいです。 (2021年10月22日 19時) (レス) @page46 id: 9441486e53 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 降魔さん» 致命的ミスですね、申し訳ないです……かなり前の作品なので見直すこともなくなって気付きませんでした、ご指摘ありがとうございます。また何かあったらコメントしてくださると嬉しいです。今後ともよろしくお願いします、コメントありがとうございました！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
降魔(プロフ) - ページ26のミリオの苗字の漢字が違っています。 正しくは「通形ミリオ」です。 なんか喧嘩腰ですみません、面白いです頑張ってください (2020年4月6日 16時) (レス) id: 6d6843d9f1 (このIDを非表示/違反報告)
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