四つ葉のくろーばー (ページ19)

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番外編　９歳　５ページ19

翔side

少しくらいは飲めるだろうと思ったけど、全然だめ。

それにしても、潤ちゃんの格好(笑)。

だいぶん遅いけど、パンの人気キャラクターにはまっている。

パジャマもおでこに貼っている冷却シートもそのキャラクター。

そばに置いてある毛布も。

おうちの中で楽しむようにしている。でも、靴だけはそのキャラクターのもの
を履いている。

「ホントになんでもあるよね〜子供たちに絶大な人気だからすごいね」

ママ
「そうなの・・・じいじとばあばもたくさんかってくれて。
　学校のお友達のママに「潤ちゃん、おしゃれさんだけど、靴はこれがいいの？」
　って聞かれたのよ」

「歩かなくなるから(笑)ここだけは、キャラクター重視になるよね」

抱っこでユラユラしていると、ウトウトしている。

「寝たら、点滴つないでいいかな？」

「うん、お願い。水分とれそうにないね・・・お薬も・・・」ってママ。

「こんなに真っ赤な顔して、体調を崩すと激しいよなあ・・・
　ちょっと、風邪とかじゃなくて。やっぱり、小さい頃の影響が・・・
　こんなにしんどい思いしなくてよかったかもしれないのに」

ママ
「翔ちゃん、それ言わない約束。誰よ、だんだん強くなるよって
　言ってるの」

「ごめん」

なんとか点滴をつないで、お薬も入れて、やっとお熱もさがって元気になった。

１週間ぶりに登校するんだけど、お気に入りのパジャマを着たまま、ぬいぐるみを抱っこして泣いている。

潤「いやもん、いや。いかない〜」

ママ
「あら、先生ね、ママと一緒でいいよって。いかないの？」

潤「ママ、ずっとよ」

体調不良で休んだ後は、毎回こうなる。

「新しい靴を履いていこう」

潤「・・・でも、抱っこ」

ママの付き添いでなんとか登校した。

その日の夜、ママに「明日はおやすみよ」って言う潤ちゃん。

学校は大変だけど、元気になってよかった。