すくすく (ページ32)

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クリスマス　２（あけましておめでとうございます笑）ページ32

「ただいま～」

マ「あら、寝ちゃったのね」

寝ている潤ちゃんを見て、両親が言う。

「靴を買って、少しウロウロして車に乗ったら寝ちゃった」

もうしばらく、寝かせてあげようかって３人で話す。

パ「新しい靴で歩くといいね」

「どうかな～なんせ、抱っこが大好きだもん。
でも、靴屋さんでうわって顔してたよ」

マ「お友達が履いてるのをみていたから、歩くかも。
「歩こう」とか言われるの苦手なのよ、多分」

インターフォンがなった。

母が出るとご近所さんみたいで、寝てるのよ、少し待ってねって
話しているのが聞こえる。

音で目を覚ました潤ちゃんを迎えにきた母。

「潤ちゃん、起こしてごめんね。これ少しだけどどうぞ」

マ「あら、ありがとう。潤ちゃんありがとうして」

寝起きでテンションが低いけど、「あ～と」って言っているのが
聞こえた。

しばらくして戻ってきた潤ちゃんは、プレゼントの包みを持っている。

ご近所さんにクリスマスプレゼントを頂いた。

「みんなね、可愛がってくれるのよ。潤ちゃん、潤ちゃんって。
孫ができたみたい」って。

お菓子の入ったブーツと可愛い犬のぬいぐるみが入っていた。

「よかったね、かわいいね」って言うと「ワンワン、かわいい」って
にっこりした。

そのまま、ささやかなクリスマスパーティをした。

小さなホールケーキをみて、拍手してよろこんだ。

ケーキを切り分ける母をみて、自分もやるって言い出して、
プラスチックのナイフでケーキを豪快に切った。

手や服に生クリームがついて大変なことになったけど、みんなで美味しく
頂いた。

療育センターのクリスマス会でサンタさんがこわいって大泣きしたらしい。

しばらくの間、サンタ、こわいって言っていた。

それでも、別のご近所さんにもプレゼントを頂いたり、枕元にプレゼントが
置いてあったりして、クリスマスは楽しいって思ってくれたみたい。

靴は、今までよりスムーズに履くようになったけど、やっぱり歩くのは嫌みたい。

「療育センターでみんなにいい靴だねって言われて、ドヤ顔していたんだけど、
ベンチに座ってお友達を見てたのよ。なんだか、おかしくてねみんなで
笑ったわ」って母が教えてくれた。

父も俺も想像して笑った。