第17話 ページ19
今度は私が下で、総悟に、床ドンされてる!?
「あ、あの、えっと……」
総悟の赤い瞳がじっと見つめてきて、胸が高鳴る。
「俺のこと好きなんだろィ? これじゃ不満か」
「えっと、好きだけど、それはそういう意味じゃなくて……」
返事に詰まっていると、なぜかどんどん顔を近づけてくる。これってもしかして、キスされちゃうの〜!?
そんなまさか、まだ17話だよ? そんな展開、早すぎて誰もついていけないよ?
思わずギュッと目をつぶる。
しばらくの間があったけれど、何も起きない。
恐る恐る目を開けてみると、総悟の顔が目と鼻の先まで近づいていた。あともう少しで唇と唇が触れ合うくらいの距離。
「何期待してんでィ」
「っ!」
「俺の唇は、そんな安かないぜ」
総悟は身体を起こし立ち上がった。
私もゆっくりと起き上がる。けれど顔が熱く、胸のドキドキが止まらない。きっと鏡見たら顔真っ赤なんだろうな。
私、総悟のことが推しとかそういうのじゃなく恋愛的な意味で好き、なのかなあ……
*
正直に言えば、床ドンした時、俺の理性にひびが入った。Aの綺麗な顔を間近に見て、思わずその唇を奪いたいと感じた。
寸前でなんとか止めたが……危ねェ。俺の理性が完全に壊れるところだった。
「……あの顔は、反則でさァ」
*
また数日後。町では最近、一般人が襲われ金品を盗られる事件がしばしば起こっているという。
「ほんと世の中物騒よね」
「Aさんは剣術ができるからいいですけど……あ、普段は剣を持ち歩かないのか」
「そう。新八くんはたいてい木刀だからなんも言われないけどさ」
「廃刀令だから木刀ってわけじゃないんですけどね……」
それを聞いたお妙さんがぽんと手を叩く。
「木刀ならいいのよね? それならいいものがあるわ」
そう言うなりお妙さんは押入れを開け、「はい、これ」となにやら細長い物を差し出した。
「これは?」
「木刀型の鞘よ。これに入れておけば外からは木刀にしか見えないし、万一お咎めを受けても言い訳できるわ。軽いけど丈夫だし、そのまま木刀としても使えるの」
「わあ、ありがとうございます!」
「これなら人を傷つけない使い方もできますね」
ほんと、何かと役に立つ物を貰えて、私すごく恵まれてるな。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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yunami☆彡(プロフ) - 美穂さん» ご覧頂きありがとうございます!楽しんで頂けてとても嬉しいです♪今年受験生になるので更新の頻度が落ちるかもしれませんが、今後ともこの作品をよろしくお願いします! (2019年2月2日 16時) (レス) id: dcfedc9460 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - こんにちは☆凄く面白いです(*^^*)これからの更新楽しみにしてます♪ (2019年2月1日 12時) (レス) id: 8db3d29e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yunami☆彡 | 作成日時:2018年8月21日 8時