【w_r*w_r*d】裏切り者に粛清を【王様ゲーム】

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アガピside

あのあと、どうやって部屋に戻ったか覚えていない


部屋に戻って、黒い封筒が落ちていたのは覚えているが、中を見る気にはなれなかった


2人目の、犠牲が出たのだ




…いつまでもこうしていられないと思い、ベッドから重い腰をあげる


いつもと同じ位置に落ちている手紙を拾って中を見る


“3/28 00:00

王様ゲーム

これはあなた方我々国幹部全員で行ってもらう王様ゲームです。

王様の命令は絶対なので24時間以内に従ってください。

*命令5:トントン、アガピ、性 交をする。”


思わず手紙を落としてしまった


何を呑気なことを、とも思ったし、何よりはじめては好きな人に捧げるべきだと思っていたのに


トントンが嫌いな訳では無いけど、アン・ビリーブとの一件であちらから良く思われていない


それにトントンもはじめてだろうし…


だいぶ不安に思いながら食堂に入った


すると


珍しく、トントンしかいなかった


挨拶しても無視されることは目に見えていたので、特に挨拶もせずに席につき、朝食を取り始めた



今日の訓練の内容を考えることで現実逃避をしていると、ふと声をかけられた


tn｢…なぁ｣


口の中に入ったものを飲み込んでから答える


『…何??』

tn｢手紙…見たんやろ??

今夜9:00に俺の部屋来い｣


私はその言葉に無言で肯定した









ひとらんが亡くなった今、幹部で私以外に中距離部隊に属している人がいなくなったため、必然的に中距離部隊の長は私になってしまった


まぁ一般兵や国民にはひとらんのことを公表していないのだが


私が中距離をまとめないといけないのに、今日の訓練も身が入らなかった


2人も、幹部が立て続けに亡くなってしまった

監視カメラにも映らない何者かに









そして夜



ｺﾝｺﾝｺﾝ


『アガピです…』


tn｢入ってええよ｣


ｶﾞﾁｬｯ


部屋の中に入ると、部屋の主はソファに座っていた


そして私を隣に座るように促した


tn｢…別に、まだお前を許したわけちゃうからな

王様ゲームが本物だと思われる以上、死なないためやからな

勘違いだけはするなよ｣

『…分かってるから

ちゃっちゃとすませよう』

こんな居心地の悪い場所に長居なんてしたくない

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