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数年前...まだ中学生だった頃。
当時通っていた中学校は辺鄙なところにあり、生徒数はお世辞にも多いとは言えないくらいだった。
おかげでクラス替えなどなく退屈で、刺激が欲しかった。
ただ、それだけ。
初めはクラスの隅にいた男の子。
男の子が学校に来なくなったら、次は目立ちたがりの女の子。
次は、次は......
と、刺激が欲しい、という軽い理由で繰り返されたその行為は終わる事を知らない。
別に僕はそんなものに興味はなかったし、自分と彼女に危害が加わらなければどうでも良かった。
彼女はとにかく可愛かった。
屈託のない笑顔。
ふわりと香る甘い匂い。
長い睫毛。 柔らかそうな唇。
全部可愛い。
でも、僕はこんなにも彼女の事を想っているのに、彼女は僕の気持ちになんて微塵も気付きやしない。
僕には彼女だけなのに、彼女には僕だけじゃないなんて不公平じゃないか。
僕だけを頼ってほしいのに。
｢なあ、ノートンは次のやつ誰がいいと思う？｣
チャンスだと思った。
たまたま繰り返される行為の中心となっている男と席が近く、たまたま次の相手を探している頃だった。
だから、僕は彼女を指名した。
｢Aとかでいいんじゃない｣
そう、仕掛けたのは僕だった。
次の日から行われたそれは、着実に彼女を苦しめていった。
愉悦。
ようやく彼女が僕を頼ってくれるのかと思うと、嬉しくて仕方がない。
｢ねえ、そんなに苦しいなら助けてあげようか｣
ほら、僕を頼って。
僕の手を取って、助けを求めればいい。
君は独りなんだから。
居場所なんて無いんだから。
君のためなら何だってしてあげるから。
｢...いい、大丈夫。 私なんか助けたらノートンに迷惑かけちゃうもん｣
...は？
なんで、どうして僕を頼らないの？
それじゃあ、なんて言って呆然としている僕を置いて教室から出ていく彼女。
その日はどうやって帰ったのか、覚えていない。
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うめぼし - あぁ…好きです… (2022年2月10日 0時) (
レス) @page19 id: 6957d2b079 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 杠さん» コメントありがとうございます。小一時間踊り狂えるほど嬉しいです。ぜひ引き込まれてください (2019年12月8日 11時) (レス) id: 584fcfefdb (このIDを非表示/違反報告)
杠(プロフ) - うわ素敵な文章かかれますね…引き込まれちゃいそうです… (2019年11月2日 10時) (レス) id: 28dffd500b (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - ぽぴらさん» 温かいコメントありがとうございます...！なるべく早く更新できるよう頑張ります〜 (2019年7月27日 2時) (レス) id: 584fcfefdb (このIDを非表示/違反報告)
ぽぴら(プロフ) - ﾋｰｰｰｯ好きです……悶えました……更新待ってます〜 (2019年7月8日 23時) (レス) id: 3f5b5addce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんず | 作成日時：2019年6月10日 19時
