214話「後出しジャンケン」 ページ33
「なななな、なんで、そんな事、」
動揺が明らかに目に見て取れるだろう。
俺は嘘をつくのが下手なのか上手なのか…しっかりしてくれ。
「じゃねぇとそんな例え話ぶっこんでこねぇだろ。ふつー。」
「まぁ逆も少なからず、あるかもだけどな」
田中君と山田君がうんうん、と頷き合う。
そこ、意気投合しないでよ。
「え！そうなの？A君。」
と、毛利さんが嬉しそうに、
「もう〜じれったいわね！吐いちゃいなさい！」
と、鈴木さんが楽しそうに。
「………やー、その、あの、」
言うのか？俺と俺の好きな人(快斗)が両想いでした。って？
いや、それ自体はすっげぇ嬉しかったけど。
だって、中森さん…。
後出しジャンケンで勝った気分なんだよ…。
「…俺の頭が1番よくわかってないから、全部整理整頓できたら言うわ。」
それだけ言い残し、逃げるように帰る。
俺は帰りの電車に乗り込み、座り込んで考える。
だってそうだろ？
中森さんからしたら、ぽっと出の俺なんかに自分の好きな人を、幼馴染を取られたんだ。
いつから好きだったかは知らねぇけど。
俺だったら…、
多分すっげぇ嫌だ。
取られた、って思う。
自分のじゃねぇのに。
あー、くそ。めっちゃくちゃ快斗に会いたい。
癒されたい。
何も知らない快斗に何も考えずに癒されたい。
はー、俺ってこんな嫌な奴だった？
ほんと、人間不信は治ったのに自分の事嫌いなのは変わってなさすぎて…
笑えねぇ……。
* `★・*☆` ・☪☽°☆・°:** `★・*☆`
更新が遅れてすいません…作者の楸です。
お久しぶりです。
最近多忙な上、少しだけ体調不良に悩まされていました…。
皆様も暑さには気をつけて、水分補給したり、無理のない活動をしましょうね！！
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沢 - めっちゃすごいです―ーーー、一気読みしてしまいました！これからのお話も頑張ってください！！応援してます。 (2021年1月5日 11時) (
レス) id: 9cb9dbbd4b (このIDを非表示/違反報告)
美術部 - ヤバイ、一気に読んじゃいました・・・もっと早くにこの作品に出合いたかったけど、読めて最高に嬉しいです！この小説を書いてくれた作者様、本当にありがとうございました！ (2020年8月15日 18時) (レス) id: dfab0f562e (このIDを非表示/違反報告)
とく - 最後まで読ませて頂きました。ひたすらに最高でした。リアルタイム(?)では見れませんでしたけど、この小説見つけられてよかったです！ありがとうございました。 (2020年5月1日 14時) (レス) id: 7ea0d5ffd3 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの匿名 - オメガバース…知ってたんですね……めっっちゃ気が合いそう！！(小並感) シリーズ1から読ませていただいてます！素晴らしい語彙力だと思います。その語彙力10分の9ください() (2019年5月26日 19時) (レス) id: 16bc441f1e (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - 吸血鬼LOVE♪さん» いざ文字に起こされると恥ずかしいですね…笑笑 でもわざわざコメントありがとうございます！！！自分でも「え、ここでちゅーしていいの？」と自問自答しました笑笑 (2018年10月16日 22時) (レス) id: 8b1dfa966a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作成日時：2018年6月23日 1時
