猛毒*49* ページ7
どんよりした天気に、どんよりとした空気の島。
嫌な感じが拭えないのは、果たして天気のせいだけだろうか。
「島だー！」
「やっと着いたー！！」
「…でもここ、なんか不気味な感じしないか？」
「天気のせいだろ」
船員の中にも少なからず嫌な気配を感じている者がいた。
私はキャプテンの指示を皆にも伝え、ペンギンとシャチと上陸の準備に入る。
この全身真っ白な体は、今日みたいな天気だとよく目立つ。
白いツナギを脱ぎ、いつもの黒いマントを着て深くフードを被れば、幾分かマシだ。
万が一危険があった時のために肌は出しておく必要があるので、下には短いパンツを履き、ブーツも短い物を選ぶ。
トントン、と爪先を揃えれば準備完了。
再び甲板に出ればいつも通りのシャチとペンギンが居た。
二人はそれで問題ないので誰も何も言わない。
『お待たせ』
「全然。そんじゃ行ってくるわ」
「先見隊しゅっぱーつ」
『何かあれば電伝虫で知らせるわ。よろしくね、ベポ』
「うん！気を付けてね！」
一度船で待機する皆に手を振り、私達三人は降りてすぐの森を歩く。
ここがどんな島か分かるまでは安易に港へは停められないのだ。
その確認も含めての下見。
前の島は治安は悪くとも賑わっていて、人の気配が大きかった。
でもこの島は、あまり人の気配がしない。
見聞色を使いながらずんずんと島の奥まで進んでいくが特に何も感じない。
シロクマでもうちの航海士はそれなりに優秀。
無人島、ということは無いはずだが。
『…妙ね』
「結構来たと思ったけど、建物が見当たらねぇな」
「地面は一応整備されてるっぽいけど」
シャチとペンギンもやはり違和感を感じている様子。
島の外から見えた霧と言い、天気と言い、あまりに不吉。何か起こるとしか思えない。
辺りを警戒しながら慎重に、さらに奥へ進んでいると
紫がかった霧が目の前にチラつき、不思議な匂いが鼻に届いた。
その瞬間に見聞色が人の気配と敵意を察知する。
『！伏せて！』
「「！？」」
私は後ろを歩いていた二人の口と鼻をそれぞれ片手で塞ぎ、地面に抑えつけた。
二人とも訳が分からず混乱していたが、少し離れた地面には暗器が刺さっていた。
あのまま歩き続けていれば、まず間違いなく二人の頭に命中していただろう。
間一髪だった。
ふぅ、と安堵の息を着いて、両手から取りだしたある物を、二人の顔に装着させた。私は手遅れだけど、後ろに居た二人はまだ大丈夫なはず。
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凛月のさぶ。(プロフ) - Nakoさん» 返信遅れてすみません！コメントありがとうございます！良かったです！ぜひ楽しんでください😊 (7月1日 14時) (
レス) id: e8fb34f3b7 (このIDを非表示/違反報告)
Nako(プロフ) - すみません。見られました！ (7月1日 14時) (レス) id: ce50961c41 (このIDを非表示/違反報告)
Nako(プロフ) - 中編集がみらません。年齢制限の変更はどうやりますか？楽しくて何回も読んでいます😊 (7月1日 13時) (レス) id: ce50961c41 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - aimerさん» レスを付け忘れていました…。また不明点などありましたらお気軽にお声がけ下さい！ (5月27日 23時) (レス) id: 80b1d18970 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - コメントありがとうございます！中編集の方はアプリでは閲覧できませんので、ウェブから占ツクのサイトへアクセスして頂いて、それでも見つからない場合は設定から年齢制限の変更が必要になります。探して頂いてありがとうございます…中編集でお待ちしております。😊 (5月27日 23時) (レス) id: 80b1d18970 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛月
| 作成日時：2023年2月15日 1時
