猛毒*67* ページ25
『…じゃあ二人とも、準備はいい？』
「いいよ！」
「いつでもこい！！」
目の前で網と縄を構えたジャンバールが万全な状態であることを確認し、
私は一度深呼吸をしてからベポとアイコンタクトを取り、胸の中心に異空間への入り口を開いた。
『………出して』
「アイアイ！！」
波紋の浮かぶ胸元にベポが腕を突っ込む。
そしてお目当てのものを掴んだ瞬間、勢いよく引き抜いて前方に投げ飛ばした。
「えぇいっ！！」
ジャンバールは宙に浮いたそれを見事に網で捕らえ、縄で身動きが取れないようぐるぐる巻きにした。
「オイっっ！くそ、離せ！！」
たった今体内から外へ放り出したその男は、初めは困惑した様子だったが、自分の置かれた状況を把握した途端に暴れ出す。
それは私を始末しようと無謀にもこの船に乗り込んでいた暗器使い。
情報を聞き出すために計画を練って捕縛することにしたのだ。
『あなたには聞きたいことが山ほどあるの。大人しくしていた方が身のためよ』
「チッ…！！」
鬼のような形相で私を睨みつける暗器使い。
ほんの一瞬、彼が不自然に足を動かしたのを私は見逃さなかった。
『先に言っておくけど、あなたが体中に仕掛けていた苦無やら小刀やらは、私の中で安全に預かっている。目を盗んで逃げおおせようったってそうはいかないから』
「な…！？」
暗器使いの仕事は基本的に奇襲。体の至る所に武器を隠し持つのが基本だ。
そしてその全てに毒が仕組んであることが多い。
私の能力は出し入れの際にかなり細かく対象を指定できる。
今回暗器使いの男を取り出すにあたって私が指定したのは
男の「肉体そのもの」と「身に付けている衣服」の二つのみ。
そうしなければ外に出てきた瞬間、もしくはベポとジャンバールが捉えようとした瞬間に致死性の毒が塗り込まれているであろう武器を向けられていた可能性が限りなく高い。
「白夜………クソッ、クソが！！！」
『クソが口癖なのね。お似合いじゃない。このクソ男』
歯ぎしりをする男は、案の定、それを切り札として万が一に備えていたみたいだ。
でも結果的に私の備えが一枚上手だった為に敗北。全くいい気味だ。
『あなたが無事に仲間の元へ戻れる可能性はもう無い。洗いざらい話してもらうわ』
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凛月のさぶ。(プロフ) - Nakoさん» 返信遅れてすみません！コメントありがとうございます！良かったです！ぜひ楽しんでください😊 (7月1日 14時) (
レス) id: e8fb34f3b7 (このIDを非表示/違反報告)
Nako(プロフ) - すみません。見られました！ (7月1日 14時) (レス) id: ce50961c41 (このIDを非表示/違反報告)
Nako(プロフ) - 中編集がみらません。年齢制限の変更はどうやりますか？楽しくて何回も読んでいます😊 (7月1日 13時) (レス) id: ce50961c41 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - aimerさん» レスを付け忘れていました…。また不明点などありましたらお気軽にお声がけ下さい！ (5月27日 23時) (レス) id: 80b1d18970 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - コメントありがとうございます！中編集の方はアプリでは閲覧できませんので、ウェブから占ツクのサイトへアクセスして頂いて、それでも見つからない場合は設定から年齢制限の変更が必要になります。探して頂いてありがとうございます…中編集でお待ちしております。😊 (5月27日 23時) (レス) id: 80b1d18970 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛月
| 作成日時：2023年2月15日 1時
