■感情論 ページ37
…
とある日の深夜
相変わらず遅くまで仕事をしていた私は、急いでお風呂を済ませ明日に備えて準備をしていた。変わらず目まぐるしい日々に追われ、自分の自由な時間さえ無くなっている。
「神美、誰かいい人は見つけた？」なんて母親から結婚の催促の連絡が来た時は鳥肌が立った。私ももう三十路近い。
残念なことに、兄弟姉妹はいないため、私がどうにかしないとこの家系は終わってしまう。
だけど、唯一の娘が〈 アイドル 〉という中々結婚が難しい職業なため、私はそっと携帯を閉じた。
「……いい人ねぇ」
芸能界にいれば、もちろんカッコいい人に出会う。そして、誘われることだってある。だけど、それ以上にはならない。好意の裏にある欲望が見えてしまってどうしてもダメなんだ。
もし結婚をするなら、芸能界に興味のないごく普通の人と結婚をしたい。
なんて思っているけど、それもそれで難しい話な気がして、結局全てを後回しにして私は仕事に勤しむばかりである。
ベットに横になり、携帯を見る。
すると、SNSのトレンドに久しく見ていなかった名前がトレンドに入っていた。
「 #재현 」
また何かしたんだろうか
そう思い、そのハッシュタグをタップした。
そしたら1番上に何やらたくさん拡散されている動画が出てきた。気になってタップしてみると、シズニがジェヒョンのドラマを音声付きで投稿をしていた。
「ジェヒョン、ドラマしてたんだ…」
暗いところで男女が見つめあっている光景を見て、すぐに恋愛ドラマと察する私。
女優をしているため勝手に女優スイッチが入ってしまい、「ジェヒョン、演技上手ね」なんて思い動画を見ていると、
“ 酔ってるでしょ ”
“ 酔ってないけど… ”
“ じゃあ、取り消しはなしだね ”
ジェヒョンの左手が相手の女性の頭を固定するかのように、スッと伸びて首元に滑り込む。そして、お互い惹かれ合うようにして、求め合うようにして口を開いてはくっつき、離れて、角度をつけて、絡みあう。
見るんじゃなかった…
弟のキスシーンなんて気まずいったらありゃしない。まさかあのジェヒョンがキスシーン、しかも濃厚な感じにするなんて思ってもいなかった。
放置する携帯。
そのため、繰り返されるシズニの反応とジェヒョンの声。
私はふと、そのシーンを見て思い出した。
あれは、いつだったかの時。
…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 976人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
無題(プロフ) - るなさん» 訂正中でして今日中にパスワード無しで更新しますので今しばらくお待ちください…！お手数おかけして申し訳ないです！ (2022年8月5日 7時) (
レス) id: 98ac8a6dbe (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - パスワードって教えてもらえますか？ (2022年8月5日 6時) (レス) @page50 id: b2ea690f8b (このIDを非表示/違反報告)
無題(プロフ) - しゃんさん» ありがとうございます〜〜！更新頑張ります！！ (2022年8月1日 20時) (レス) id: 98ac8a6dbe (このIDを非表示/違反報告)
しゃん(プロフ) - 大好きです！更新楽しみにしてます！ (2022年7月18日 3時) (レス) id: d15e7b2e94 (このIDを非表示/違反報告)
cooky(プロフ) - 無題さん» ご返信ありがとうございます^_^お話楽しみにしております！！ (2022年7月10日 15時) (レス) id: 55ebdcbd41 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：無題 | 作成日時：2022年6月12日 12時
