ぬらりくらりと

5話 ページ7

俺が生まれてから2年が経ち……え？はやいって？
いや、だって俺のオムツ替えたりとか失敗したりした話なんて聞きたくないだろ？俺が話すのが無理だ。うん。精神的に。恥ずかしいし……ね？

「リキト様？」
『あぁ。つららどうした？』
「いえ、鯉伴様がお呼びですよ？」

ふわりと微笑むつららは綺麗だった。何と言うか成長(？)したんだよな。まぁ、見た目は変わらない訳だが、なんか中身的に。

『そうか。ありがとう』

ニコリと俺なりに微笑んでみたら

「は、はい///」

何故か赤くなった。
え？熱？それとも急いで来てて今になって疲れたとか！？それとも俺の笑みがキモかったとか…？

「リキト様。」
『ん？あ、首無。どうしたんだ？』
「早く行きませんと2代目が騒ぎますよ。」

その言葉を聞いて思い出した。父さんが俺がいなくなったって総出で探し出した時のこと。
んまぁ、そん時俺はかくれんぼをしていて屋敷の奥までいっててそのまま寝ちゃってたから、ていうオチだったけどな。あの時はみんな怖かった…
特に、父さんと、じいさんには…

『俺行ってくる』

そのことを思い出した俺は少し身体がゾクリと寒気に震えた。そして、走り出す。
早く行かないとやべぇな。

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