ぬらりくらりと

35話 ページ37

『食べた…』

あの後、つららに起こされ父さん達と共に朝ごはんを食べた。母さんが作ってくれた朝ごはんはとても美味しくて、少し喉が張り付いていたけどすんなり通ることができた。

「お兄ちゃん！抱っこ！」
『ん？いいぞ？』
「やったー！」

本当に嬉しそうに俺の胸に飛び込んできた。力一杯ギューッと抱きしめられ、自分もリクオに負けないぐらい抱きしめる。

「お？何やってるんだい？気持ち良さそうだ。」
「きゃー」
『うわっ！？』
「何しとんじゃい。バカ息子が…」

お互いに抱きしめあってると父さんも乱入してきた。後ろにはじいちゃんもいる。

「何でもいいだろ？」
「ほれほれ、こんな愚息子ほっといてワシのところにこい」
「誰が親父にやるかよ。リキトは俺の所に入ればいいんだよ」
「あぁ？愚息子はほっといてええからのーさぁさぁ！」
「だめだよ！お兄ちゃんは僕のなんだから！」

2人が取り合いをしていると思わぬところから助けの声がかかる。いやいや、リクオ。お前も取り合いされてるから兄ちゃんだけじゃないぞ？

「おうおう、お暑いことでねぇ。リクオは兄ちゃん大好きか？」
「うん！大好きだよ！これからもずっと一緒！」
『っ〜///可愛いなぁ！リクオ！』
「えへへ〜」
「リクオは兄ちゃんにぞっこんだねぇ。リキトはどう思ってんのかい？」
『俺？俺は…』

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