31話 ページ33
「リクオ、リキト、あんまり遠くへ行くなよ」
「うん!お兄ちゃんいこ!」
ここはどこだ?着替えを終えてリクオと寝てたはずなのに…。寺の外?
「遊びましょ?」
黒髪の黒目の少女…?
山吹…の花?
どこがで見たことある風景。懐かしい…?
「ーー…」
父さんが何かを呟く。それと共にざわりと風がなびく。
山吹の花…黒髪の女の子…かたな?
ぐさっ!!
父さん…?何で倒れてるの?
目の前に広がる光景。
それはまさしく奴良鯉伴最期の日。
「っ!?父さん!!」
父さんの周りに出来る赤い水溜り。
動かなくなる父さんを見て恐怖が身体を駆け巡った。
「お兄ちゃーん」
『っ、リク…オ』
「…お姉ちゃんは誰?」
耳に残る人を刺す音、それは鮮明に過ぎて気持ち悪いぐらいだった。リクオの声がリアルに聞こえて一気に目が覚める。
『!?…』
ガバリ!と起きると目の前には自分が寝ていた部屋の障子が見える。
安心した。あれが夢であったことに本当に。
『うっ…』
それと同時に喉からせり上がってくるものがあった。
気持ち悪…
『っ!』
少し押さえ込もうにも抑えられず布団から抜け出しトイレへと駆け込んだ。もう吐くものがないのにも変わらず嗚咽は止まる事を知らない。終いには胃液まで出てきた。
「誰か入っているのかい?、!?リキト!大丈夫か!?」
しばらくそうしているとトイレのドアが開かれ驚きの声が聞こえた。
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ゆりかめ(プロフ) - ウタさん» そう言っていただけて嬉しいです。すいません、諸事情により更新出来なかったです。もし見ていらしたら今後ともよろしくお願いします (2019年2月10日 11時) (レス) id: a0be7eaf10 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりかめ(プロフ) - 渚果さん» 読んでいただきありがとうございます。返事遅くなってほんとに申し訳ないです。そう言って頂けると嬉しいです。もし、まだ見ていらしたら今後ともよろしくお願いします (2019年2月10日 11時) (レス) id: a0be7eaf10 (このIDを非表示/違反報告)
ウタ - 本当に面白いです!だが、何故。何故ここで途絶えてしまった更新よ… (2018年10月8日 1時) (レス) id: 5d727cd1f1 (このIDを非表示/違反報告)
渚果 - 鯉伴大好き。リクオ愛してる。もう文章が頭ん中でアニメ化して悶絶してたよ← (2016年8月29日 20時) (レス) id: 604b4eb537 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりかめ(プロフ) - コーヒー豆さん» ありがとうございます!!そう言っていただけてとても嬉しいです!頑張ります!これからも宜しくお願いします! (2016年8月12日 15時) (レス) id: 3c24bb2dd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりかめ | 作成日時:2015年4月25日 15時