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愛はお互いを見つめ合うことではなく、
ともに同じ方向を見つめることである。
なんて、昔聞いたことがあるけれど。
同じ方向ばかり見ていたら彼女のことが見えないじゃないか。その前にこちらに向かせる方法を教えてくれよ。
そんなことを考えながら、ダブルベッドに横たわり天井をぼーっと眺めていた。今日のバイトはロングで、正直死にたくなるほど怠い。そしてどれだけ寝ても睡眠欲が止まることを知らなかった。
唇に、赤い口紅が少し残っていた。
シャワー浴びるのも怠いな。浴びるけど。
「ああ、千葉ちゃん」
バイト先の休憩室で着替えをしていたら、ふいに店長に声をかけられる。彼は俺の身の周りにいる人で、数少ない良い人だった。
「今日21時にバイトの面接の子来るから。そのとき僕ちょっと抜けるね」
「あ、わかりました」
この店、本当に人が足りないので正直今すぐにでも入ってほしいとアルバイトの俺でも思う。どんな人が来るんだろう。
身だしなみの確認が終わり、俺は表のレジに向かった。
品出しを終え、ふと顔を上げると時刻は21時まであと5分程だった。店長がそわそわし始めたし、そろそろ来るのだろうか。
そのとき、軽快な入店音と共に、1人の女性がこちらに歩いて来た。
店長の顔を伺っているし、絶対にこの人だ。
「………え」
一瞬、自分の目を疑った。寝不足が過ぎて、幻覚が見えるようになってしまったのかと思った。
「なん、で」
「…あれ？」
思わず息が詰まる。あれ、呼吸ってどうやってしてたんだっけ。
「ん？千葉ちゃん、知り合いなの？
…高橋Aさんと！」
不思議そうに店長が言葉を発する中、さっきに口を開いたのは彼女だった。
「あ、はい、高山くんとは……幼馴染み、なんです」
綺麗なコートを着て、綺麗に髪を巻いて、綺麗なバッグを持って、綺麗な靴を履いている、
Aちゃんがまた、汚い俺の前に現れた。
「ここでアルバイトしてたんだね、びっくりしちゃった」
にこ、と笑う彼女はあまりにもやっぱり魅力的で。もうどうしたらいいのかわからない。
彼女の言葉が、いちいち胸に刺さった。
それはまるで棘のようで、痛くて痛くてたまらなかった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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ｍａ(プロフ) - みやさん» コメントありがとうございます！千葉ちゃんメイン少ないですよね（笑）そう言っていただけて嬉しいです、頑張ります(^.^) (2019年12月12日 20時) (
レス) id: fc77e0e2fe (このIDを非表示/違反報告)
ｍａ(プロフ) - リカさん» ありがとうございます、、！これからも応援してあげてください（笑）更新頑張ります＾＾ (2019年12月12日 20時) (レス) id: fc77e0e2fe (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 中々千葉ちゃんのお話を見かけず、やっと出会ったこの作品！更新待ってます(*´`) (2019年12月12日 0時) (レス) id: 911787e19f (このIDを非表示/違反報告)
リカ - 更新楽しみにしてます！毎回、千葉ちゃん！！って応援したくなるくらい引き込まれます（笑）続きが気になります！ (2019年12月11日 1時) (レス) id: 4a7cb51f4d (このIDを非表示/違反報告)
ｍａ(プロフ) - なぁさん» ありがとうございます…！そう言って頂けると本当に嬉しいです。気怠い感じを表現できているのなら嬉しいです＾＾（笑）気まぐれ更新ですが、今後もよろしくお願い致します。 (2019年12月8日 13時) (レス) id: fc77e0e2fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｍａ | 作成日時：2019年11月21日 22時
