姫と呼ばれた乙女（？）な彼とふとイケメン系な少女【Q.K】

漢字王の打撃~その4~ ページ44

「おっ！当たった〜！
なるほどね〜。納得した〜」

Aちゃんは不安そうだ

さっきまでの明るい雰囲気が掻き消え、夜の帳(とばり)が下りたような静けさに包まれる

沈黙を破ったのは僕から

「･･･いつから？
Aちゃんはいつから気づいたの？」

「気づいたって大袈裟ですよ(苦笑)。何もわかってないです･･･。ただなんとなく、山本さんが落ち込んでるような表情をしているのを見かけたので･･･気になって･･･」

「･･･そっか･･･」

Aちゃんからの言葉はない

ただ、Aちゃんの気持ちはカクテル言葉によって僕に伝えられていた

コロネーションはあなたを知りたい
アメール・ピコン・ハイボールは分かり合えたら
ロバート・バーンズは言葉で伝えて
プレリュード・フィズは真意を知りたい
カミカゼはあなたを救いたい
フローズン･マルガリータは元気を出して など

2度目の沈黙を破ったのも僕

「･･･Aちゃん、僕の話聞いてくれるかな？(苦笑)」

「もちろんです！(笑顔)」

そして僕は話した

最近色々と上手くいかないこと、大学やクイズだけでなく仕事などにも影響が出ていること、ここ最近は特に酷いこと、今朝のことも、そのことで色々と不安に思ってることも、堰を切ったように全て話した

途中、情けなくて、悔しくて、勝手に涙がポロポロ出てきたけど、Aちゃんはその事には触れず僕の背中を撫でてくれて、話を聞いてくれた


僕の涙が止まり落ち着いてきた頃

「山本さん、私は山本さんがとてもたくさん頑張ってきたことを知ってます。
仕事でも、撮影でも、企画でも、大学は違うのではっきりとは言えませんけど、とても頑張ってますよ！！
私だけじゃなくて、伊沢さんや福良さんや須貝さんや河村さんや川上さんやこうちゃんさんやライターのみなさんが、知ってます｣
「だから、大丈夫です！！今上手くいかなくても、きっと明日、明後日、明明後日･･･いつかは絶対に調子のいい時期は来ますよ！」

「だから、今は不安だと思いますけど大丈夫です！！何も出来てなくないですよ、私は山本さんにとても尊敬し感謝してます！

なので、大丈夫です！私もみんなもいるので、1人で悩まなくても大丈夫です！何とかしてくれますし、します」

Aちゃんの言葉を聞いて身体が軽くなった気分
さっきとは違う意味でなんだか泣けてきた

「元気出し･･･え?!大丈夫ですか!?」

僕の泣いてる姿を見て狼狽えるAちゃん
さっきまであんなにカッコイイこと言ってたのに

「うん、大丈夫。色々とありがとう」

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