姫と呼ばれた乙女（？）な彼とふとイケメン系な少女【Q.K】

神と呼ばれた人の痛感~後日談2~ ページ38

「食欲はありますか？」

「お腹ぺこぺこだよ」

「･･･じゃご飯食べてからまた訊きますね」

眠そうな水上はそのまま奥へ

「おはよう水上」

「川上かー、おは。お前らが半ば俺に押し付けた仕事もちゃんとやってきたよ」

「おー、サンキュ」
「水上色々とごめん」

流石にこれは僕が悪いからなぁ･･･

「あー、･･･河村さんもこれに懲りて無茶しないでくださいね」

「んー、善処する」
「次やったら伊沢さん達に報告します」
「気をつけます」

水上が伊沢や福良に言うと脅してきた
厄介だからあの2人に言うのは止めて欲しいものだ

「あれ？僕の仕事って3人で分割した感じ？」

「まぁ、大体はそんな感じです」
「比率で言うと水上が1割、僕が2割ぐらい、Aが約7割っす」

「え!?そうなの?!
てっきり水上は忙しいから少し、川上、Aさんは五分五分ぐらいだと思ってたんだけど!?」

「あー、それ俺も最初はその提案したんですけど」
「Aが全部やるって聞かなくて。で僕と水上の交渉と譲歩の結果、さっきの比率になりました」

「A曰く、自分は明日提出する課題終わってるし授業は３限からだし大丈夫だ、って」

なるほど確かに川上の話はAさんなら言いそうな話だ

「俺も川上も明日1限から授業だし課題は残っていたので。それに･･･」

「それに？」

続きが気になる言い方だ

「Aは気にしているんですよ。河村さんが体調悪くしたことを」

なるほど

「ﾊｧいやー、僕が悪いからAさんは気にしなくていいのに」

「僕が来たとき、顔色真っ青な河村さんと同じくらい蒼白なAがいて、僕にかけた第1声が“川上さんごめんなさい。河村さんが！"って(苦笑)」

「!?」

「俺も呼ばれたときAに真っ先にすみませんって謝られたなー」

「え!?そうなの?!それは･･･」

頭を抱えたくなった
普通にAさんに悪いことしたな

「うわぁ、そうだったの。うわぁ、それはAさんに申し訳ない」

僕が罪悪感でうなされていると

「まぁAにきちんと話してくださいね」
「A責任感じているみたいなんで」

「ﾊｲ」

水上と川上の言った通り、ごもっともだ(苦笑)




「もうそろそろご飯出来ます」

「おー、準備手伝うわ」

「じゃ、一応Aさんにも声かけておくよ」

川上の視線が背中に刺さる気がするが、気にしない気にしない

「流石。川上が惚れるだけのことはあるね。Aかっこいいねぇ」

川上たちに聞こえないようにボソッと呟き薄く笑った

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