姫と呼ばれた乙女（？）な彼とふとイケメン系な少女【Q.K】

神と呼ばれた人の痛感~その5~ ページ36

しかも、オフィスにあるぬいぐるみの大体がここに置かれている

「あぁ、これですか？
河村さんが寂しくないように、です」

僕が不思議そうに見ていたら、Aさんが教えてくれた

「えっと??」
「ふらついた河村さんをなんとか横にした後、とりあえず涼しくしようと思い冷蔵庫を見に部屋を出ていこうとしたら、河村さんが私を止めたんです」

「え!?」

ちょっと待て、なんだそれ
僕の記憶に無いんだが

「えっと“行かないで”か“ここに居て”か何か詳しくは覚えてないですけど、河村さんが私の小指を持って引き止めたので･･･、やっぱりこういうときは誰しも寂しいのかなと」

「」

うわぁぁ、コレ普通に恥ずかしいんだけど

なるほどね、だから僕が起きたときとかAさんの小指を持って･･･触れていたのか、うわぁぁ

「それで撮影部屋にあったぬいぐるみを置いておきました」

ぬいぐるみというチョイスはなんというか謎だが

「これで･･･ぬいぐるみたちがいるので寂しくないですよ！勿論私もいますが」

･･･なんというか、やさしいというか気遣わせちゃったなぁ

「さ、河村さん横になってください」

「･･･そう、ありがとう。
でもこんなにぬいぐるみ置かれると僕の場所無いし見られているみたいで寝ずらいんだけど(笑)･･･」

ちょっと呆れたように言ったら、大慌てでぬいぐるみを移動させてくれた

「じゃ、僕は寝っ転がるけどAさんも学校のレポートが終わったら寝るんだよ、自分の仕事も僕の仕事も明日とかでいいから」

「(笑)善処しますね。
おやすみなさい」

それAさんとかの“善処します”って絶対ＮＯって意味じゃん

呆れながらAさんのパソコンを叩く音を聞きながらウトウトしていた

その時にふと僕が寝る前に川上の呟きを思い出した

＿＿＿＿＿＿＿


＿＿＿＿

“なんで手ぇずっと持ってたんすか･･･”

＿＿＿


＿＿＿＿＿＿＿



なるほど、それはそうだわ


それはごめん川上





明日改めて川上や水上やAに謝らないとなぁ



なんて考えながらゆっくりと眠りにおちた



勿論、パソコンを打つ音は鳴り止まない

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