日常と恋心 (ページ10)

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『あ、うん。そう。じゃあ待ってるね』

少し焦った翔ちゃんの声

多分急いで運転して来るんだろうな

普段酔わない松潤がつぶれるなんて

よっぽど考えてたんだろう

『はやく来てよね、翔ちゃん』

俺も眠くなっちゃいそうだから

ガラッ

翔「…相葉くーん？」

『来た来た』

キャップを被って、片耳にマスクをかけた翔ちゃんが入ってきた

焦り過ぎでしょ

翔「じゅーん…」

うつ伏せになる松潤の顔を、しゃがんで覗き込む翔ちゃん

『…わぁ……』

…なんか見ちゃいけない気がする

思わず両手で顔を覆った

あんな優しい翔ちゃんの顔、初めて見た

俺らを見る目とはまた違う

愛おしい宝物を見る少女のような

翔「相葉くん？潤連れて帰るね。連絡ありがとう」

『あっ！うん！』

そう言った翔ちゃんは、松潤を肩に持たれさせたまま、扉を開けて出て行った

なんか見せつけられた気がする…

『あっ、お金…』

まぁ、たまには奢るか。先輩だし！(いつもは基本割り勘)と思ってカバンを持とうとすると…

机の上にはお札が数枚置かれていた

『しっかりしてんな…翔ちゃん』