日常と恋心 (ページ30)

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J－side

『行ってらっしゃい』

翔「ごめんな。今日一緒に居る予定だったのに…」

『仕事なんだから仕方ないって』

2人で想いを重ね合った夜から明けて少し

その空気を引きずったまま、先ほどまで今日の予定を話し合っていたのに…

ドラマの撮影が本格化していた翔くんは急遽撮影が入っていた

久し振りにゆっくり出来るから映画でも観ようかと話していたんだけど

『ほら、マネージャー来てるんでしょ？』

翔「うぅ…」

俺を置いていくっていうのに本人が1番悲しそうにしている

『撮影早く終わるなら連絡して。ご飯用意しておくから』

翔「…手作り？」

『えぇ…？分かったよ』

翔「しゃっ！頑張れるわ」

行ってくる！と笑顔でドアを開ける翔くんは、先ほどよりも嬉しそうに見えた

パタン

『ふぅ〜…。掃除するか』

昨日飲んだまま寝てしまったのでリビングは少し荒れている

帰ってくる前に片付けておこう

翔くんに何を作ろうかな

疲れて帰るだろうからガッツリめでも良いかも

リビングに置いている姿見には、ゆるんだ口の自分が映っていた