6話 あの子の悩みは ページ7
ここのカレー屋さんは甘口でも辛いと、辛いもの好きの人には有名なお店(とネットに書いてあった)
あえて朝比奈さんにはそれを言わないようにする
甘口でも辛いのだから食べればすぐ顔に表れるはずだ
もしかしたら辛いものが平気かもしれないけど…いや、今は余計な事は考えるな、A!
とりあえず中に入ろう
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私はもちろん甘口、朝比奈さんは同じものを頼むと言った
色々と雑談をしている間に辛いカレーが運ばれてきた
まふゆ「うわぁ、美味しそう
でも色がいつもと違うような…?」
『そ、そうかなー?』
((((お願いだから気付かないでー!))))
まふゆ「私の気のせいかな、いただきます」
そして、カレーを一口食べた
まふゆ「おいしい…」
……!?
まふゆ「うん、とっても美味しい
Aさんも食べてみて」
私は頭が真っ白になった
実はそんなに辛くないとか…?
『う、うん、私も早く食べよっと』
……。
辛い…!!
ま、まだなんとか食べれる、けど、やっぱり辛い!!
今更だけど、別のお店にしておけば良かった…!
※Aはお店を出た後、隠れて水筒のお茶を飲み干しました
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あの後、行く当ても無かったので、街の中を冒険(また案内)してもらった
夕方、朝比奈さんの門限が近付いてきたこともあり、最後に公園で一休みすることに
『楽しかったー、オシャレなアクセショップとかあって見てるだけで満足できる!』
まふゆ「私もこんなに出かけたの久しぶりかも」
『学校の帰りに寄り道したり土日に遊んだりしないの?』
まふゆ「あまり無いかな」
『そっか…でも、たまには息抜きも大事だよ
朝日奈さん忙しいと思うけど、またこうやって休日出かけよう
…それに困ったことがあったら何でも相談して、朝比奈さんの助けになりたい
私今日凄く楽しかった!』
まふゆ「……うん、私も、そのときはまたよろしくね」
そして、曲がり角で解散した
………。
やっぱり隠してるんだ
無理矢理笑顔を作ってるのも、味覚が無いことも
それじゃまるで……
…もうあんな思いをしてる人なんて見たくない
私、朝比奈さんを助けたい―――
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みずな(プロフ) - 面白かったです!連載終わっちゃったの寂しいな… (2022年3月24日 20時) (レス) @page9 id: 6e79866175 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らねい | 作成日時:2022年2月28日 18時