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36話 憧れ ページ38

絵名「私も奏と同じこと思ってるよ
中学生でいろんなことがあったけど、今もこうして自分の納得のある絵を描けるように頑張ってる
ニーゴのためにって今は思えるの」



瑞希「周りの視線を気にして過ごしちゃうの、ボクすごく分かるよ
……でも、自分の考えを受け入れてくれる人がいるかもしれないって気付いたんだ
だからAも好きなこと…ピアノをまた始めてもいいと思うよ!」



みんなそれぞれ何かしら悩みを抱えて生きてる

その悩みと向き合って前に進んでいる

だけど、私は乗り越えられなかった、向き合わなかった、逃げることしかできなかった


「わ…私、は…」


どうしよう、ちゃんと伝えたいのに、言葉にできないよ

また涙が溢れそうになる





まふゆ「――ありがとう」



その言葉と同時にぬくもりを感じた

見るとまふゆがそっと私を抱きしめてくれた


「ま、まふゆ…?」


当然ここにいる全員驚いていたが、まふゆはそんなのお構いなしに話を進めた



まふゆ「Aと出会ってから学校生活もニーゴも、今までとは違う気持ちで過ごせてる
これが何なのか分からないけど、すごくあたたかい気持ちになれるの」




やめて、これ以上優しい言葉をかけないで…



まふゆ「…それに期待されてもAのペースでやっていけばいい
もし誰かに言われても私たちがついてる
……だからこれからも、私たちと一緒にいてほしい」


「っ、!」




あぁ、やっぱりそうなんだ


自分で気付いてないふりをしてたけど私、ずっと誰かに必要とされたかったんだ


役に立ちたかった、認めてもらいたかった


…私の居場所が欲しかった




「…ッ、ぅ、まふゆ…っ!』



涙が止まらない…私もみんなとこれからも一緒にいたい、って伝えたいのに


声を上げて泣く私をみんなは泣き止むまで見守ってくれた



ーーーーーーーーーーーー



なんとか嗚咽を堪えるくらいまで落ち着いてきた


というか、結局頼っちゃった


…奏たちが頼っていいって言ってくれたし、今は少しだけ甘えさせてもらおうかな










『だいぶ落ち着いてきたよ、ありがとう
それとごめん、わたしのせいで…ミクも私のこと心配してくれたのに…』


するとミクは私の目の前まで来てくれた


ミク「そんなことないですよ
私はAの気持ちが聞けて良かったです」



…あ


ミクってこんな風に笑うんだ


今までどこか曇った表情しか見てこなかったから、なんだか嬉しいな

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みずな(プロフ) - 面白かったです!連載終わっちゃったの寂しいな… (2022年3月24日 20時) (レス) @page9 id: 6e79866175 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らねい | 作成日時:2022年2月28日 18時

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