優等生と劣等生。【プロセカ】

26話　夢 ページ28

「――――――」



…んぅ、ここどこだろう

ってあれ、なんで桜が？

今は二学期が始まって季節は秋のはずなのに

いや桜だけじゃない、他にも海があって紅葉があって雪が降ってて……きっと夢の中、だよね？




「―――A」




！？今、誰か私の名前を呼んだ…？

振り返ると、一人の少女がいた



「A…」


その子はただ私の名前を呼ぶだけ

なぜか私は不思議と少女のところへ体が惹きつけられた―――










『……ｯ、！』


目が覚めると部屋の窓から朝日が差し込んでいる


また同じ夢だ…


最近ずっと同じ夢を見ることが多くて、その度に起床する日が続いている


夢の中ではその夢を初めて見た感覚に陥る


さらに、その夢を見始めてから体調が良くない


気持ち悪くて、頭が痛い……けど、学校には行かないと










『おはよぉ、まふゆー』


なんとか無事に教室へ辿り着くことができた


でもまふゆは私を見て心配そうにしている



「大丈夫？A、顔色すごく悪いよ」


『え、そうなの？』



まさか顔に出ているとは、でもこんなことで心配させるわけにはいかない



『大丈夫！全然元気だよ』


「でも最近ずっと具合悪そうだったし、少し休んだほうが…」



いくら優等生モードのまふゆとはいえ、心配してくれることはすごくありがたいな



『それなら本当に具合が悪くなってきたら保健室で休む、それでいい？』


「…分かった、無理はしないでね」


『うん、分かってる』








とまあ、なんやかんや下校時刻になり家に帰り、部屋着にも着替えずベッドに寝転んだ


『はぁー、今日疲れた〜、こんなに一日で疲れることなんてあったかな…って
あったなそういえば、たくさん』



引っ越してくる前は学校に行きたくなくて親にもたくさん迷惑かけたっけ


だけど、どうして今あのときの感覚が…？


あの頃のことはもう忘れて新しい生活を楽しもうって決めたのに


……


もう、ウジウジ考えても仕方ない！


横になっても寝付けないし、セカイに行って休もう


奏たちもいるかもしれないし

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