18話 本当は ページ20
私はまふゆの部屋に行くや否や、イライラしてしまってまふゆママから貰ったケーキを食べきってしまった
もう少し味わって食べれば良かったかも…まぁ美味しかったけど
『さっきのフォローありがとっ!……私、1桁の順位なんて取ったこと無いし
ていうか、まふゆママ思ってたより強敵かも』
「別にいつもと変わらないし、普通だと思うけど」
『これが普通じゃないんですよ、まふゆさん』
「…そうなんだ」
『そういえばまふゆの将来の夢って看護師じゃなかったっけ?』
「そっか、まだ言ってなかったね
実は、私…お母さんに、医者になるって言ったの」
『どうして…?』
「その方がみんな喜んでくれると思って…
実際にクラスの友達も先生も、お父さんもお母さんも…」
『それは駄目だよ!』
「…っ」
『だってまふゆの人生なんだよ、まふゆが自分の意思でちゃんと決めないと――
!…ぁ、ごめん…』
つい感情的になってしまった…
「ううん、Aは私のことを思って言ってくれたんだよね…ありがとう」
『!…、まふゆってホントはすごく優しいよね』
「?」
『最初はただ周りに気を遣ってる感じだったけど、素のまふゆを知って話しているうちに優しさも含まれてるなーって思って』
「…そんなこと言って、私の分のケーキを食べたいんでしょ」
『ち、違うよ!いや、違くないけどケーキ目当てで言ったわけじゃ…』
「…はい、どうせ味しないしあげる」
『本当に!?やった、ありがとう!』
「それじゃあ、そろそろ勉強を…」
『ねえねえまふゆ、あそこの水槽の中見てもいい?』
「…。
(Aから勉強会するって言ったのに…)」
まふゆの部屋に入ってすぐ水槽が目に止まったから、ずっと気になっていた
でもまふゆから、少し圧が…
最終的には私の話に付き合ってくれたから、嬉しかった
砂と水草しかないけどアクアリウムだったんだ
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『んー!やっと課題終わった〜』
「お疲れ様、私もちょうど終わったよ」
『まふゆが教えてくれたから、あっという間だったよ
明日もまた来ようかなー』
「今日は放課後に予定が無かっただけだから、明日は無理」
『冗談冗談、分かってるよ
外も暗くなってきたし、そろそろ帰るね』
「分かった、玄関まで見送る」
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みずな(プロフ) - 面白かったです!連載終わっちゃったの寂しいな… (2022年3月24日 20時) (レス) @page9 id: 6e79866175 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らねい | 作成日時:2022年2月28日 18時