あの日の思い出 ページ46
京が一気にナイフを引いた。
京の足元に血が滴り落ちる。しかし、それは京の血ではなかった。すんでのところで三ツ谷がナイフを掴んで止めたのだが、勢いよく引かれたため三ツ谷の手が切れたのだ。
貴「・・・は?お前何し、」
三「よせ、京。」
三「そんなことしても、何の意味もない。」
そうだ。京が死んでも佐野を止めることはできない。むしろ佐野の憎悪に拍車をかけるだけだ。
京も本当はそんなことわかっている。それでも、京が死のうとしたのは、
貴「・・・しょうがねえだろ?!!」
貴「元を辿れば、全部私のせいじゃんか!!あの時、私がちゃんと真一郎を守れてたらこんなこと起きなかった!!
私のせいで東卍が狂っちまった!!
それをずっと見させ続けられるなんて、いったいどんな拷問だよ!こんなことなら!
私、もう死にたいよ・・・。」
叫ぶのにもう体力も気力も使い果たしてしまったようだ。ナイフから手を離し、倒れそうになるのを三ツ谷が支える。
あの日の出来事は、まだ京の心を蝕んでいた。
その事実がさらに佐野の憎悪を加速させる。
武「マイキー君!!」
それを武道が止めに入った。
武「もうこんなこと辞めましょうよ!!」
万「うるせぇ。お前も殺すぞ。」
武「姉ちゃんはこんなこと望んでねぇよ!!」
万「京でもねぇくせに京を語んな。」
立て続けに武道は殴られ、倒れた。しかし、空気を震わせる声を発する。
武「死にたいだなんて言ってんだぞ!姉ちゃんは!!」
武「どんな思いで姉ちゃんがそんなこと言ったんだと思ってんだよ!!
みんなのことが大好きだから!!東卍のみんなには幸せになってほしかったから!!
もうこれ以上は、マイキー君たちが苦しむ姿を見たくなかったから!!
だから死んじまいたいなんて考えて、苦しんでんのが何でわかんねぇんだよ!!」
武道が学ランを脱ぎ捨てた時に落ちた物を佐野が拾う。
それは、武道が神社で拾ったお守りだった。
万「あの日の、お守りだ・・・。」
佐野の目に感情が戻ってくる。
佐野はそのお守りの思い出を、東卍の始まりを話した。
万「ごめんな、京・・・。」
貴「ホントだよ、何忘れてんのよ。」
龍「いや、お前も自分を大事にしろよ?」
貴「私はもう大人の世界に踏み込んで、 ガフッ‼」
吐血した。
武「姉ちゃぁぁあああん!!」
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シオン(プロフ) - 12年後もタカちゃん辛いよ〜〜 (2022年8月1日 19時) (レス) @page50 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - いヤァ〜夢主止めろ〜真一郎も早く目覚めて!!! (2022年7月31日 21時) (レス) @page45 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 作者さん» トラがついてるので、もうトラちゃん呼びになってます。 (2022年7月30日 17時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - シオンさんって一虎くんのことをトラちゃんって呼んでるんですね。可愛いです。いつもコメントありがとうございます。元気百倍アンパンマンですよ〜〜。 (2022年7月30日 16時) (レス) @page35 id: db786199f7 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - あの場面〜〜場地さんのあの台詞…トラちゃんの事を教える場面…今日の東リベ絶対泣く (2022年7月30日 16時) (レス) @page35 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2022年7月21日 14時