操り人形 ページ44
ついに稀咲を追い詰めた。圭介が稀咲にパイプの先端を突きつけ、私は稀咲の背後で逃げられないようにする。
圭「チェックメイトだ、稀咲。」
・・・狼狽えると思ってたけど、コイツマジでクソ野郎だな。
稀咲はむしろ堂々としていた。コイツは知っている。圭介が、いや。圭介に限った話じゃない。人が人を簡単に殺せないことを。
稀「やれるモンなら、やってみろ!!」
圭介は・・・動かない。
「・・・ねぇ。」
圭介はやれなくても、私はやれるよ?
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
怖気が走った。稀咲もコレには恐怖を感じている。
貴「圭介。パイプちょうだい。それで心臓一突きする。」
京の目は、マジだ。今の京は躊躇なく人を殺せる。
・・・京をこんな風にしたのは、俺のせいだ。コイツのことだから、俺の代わりに自分の手を汚すんだろう。
俺は何やってるんだ?
迷惑はかけない、なんて言っておいて結局迷惑かけてんじゃねぇかよ。
あれだけ覚悟を固めておいて、結局稀咲を殺せずにいる。
貴「ほら、圭介。早よしな。」
あの日、一虎が真一郎くんと京を殺しかけたこと。マイキーが俺や京を殺しかけたこと。今でも鮮明に覚えている。あれ以来、俺ら―――東卍には、歪みができてしまった。
人殺しだけは、絶対に駄目だ
そう結論に至った時、
貴「ゴホッ‼」
は?
タイミングが良いのか悪いのか、京の口から赤いものが吐き出された。
貴「ハハッ・・・ここまでか・・・。」
京は糸が切れた操り人形のように崩れ落ちた。
「おい、京?!京!!」
あぁ・・・。
稀咲が憎たらしい笑みを浮かべている。
結局、俺らは稀咲に踊らされてただけだったんだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
血を吐き倒れているのは、場地くんではなく姉ちゃんだった。
これは、俺が見た未来じゃない。
確かに、歩道橋でも警告のおかげで場地くんが死ぬ未来は回避できたかもしれない。でも、それが姉ちゃんの命と引き換えだなんて、何も変えられてないのと同じじゃないか・・・!!
稀「やっぱヤベェ奴だな、一虎は!」
は?
稀「そうか!場地を芭流覇羅に引き抜いたのは、そうやって寝首をかこうとしたからか!」
何言ってんだ、コイツ。
稀「ねぇ?総長。」
稀咲の視線の先には・・・禍々しいオーラを放つマイキー君だった。
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シオン(プロフ) - 12年後もタカちゃん辛いよ〜〜 (2022年8月1日 19時) (レス) @page50 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - いヤァ〜夢主止めろ〜真一郎も早く目覚めて!!! (2022年7月31日 21時) (レス) @page45 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 作者さん» トラがついてるので、もうトラちゃん呼びになってます。 (2022年7月30日 17時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - シオンさんって一虎くんのことをトラちゃんって呼んでるんですね。可愛いです。いつもコメントありがとうございます。元気百倍アンパンマンですよ〜〜。 (2022年7月30日 16時) (レス) @page35 id: db786199f7 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - あの場面〜〜場地さんのあの台詞…トラちゃんの事を教える場面…今日の東リベ絶対泣く (2022年7月30日 16時) (レス) @page35 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2022年7月21日 14時