血濡れの京人形は武道の姉！！ 弐！

It's a show time. ページ43

は・・・？何が起きた・・・？

姉ちゃんが俺と場地くんを押しのけたかと思うと、何やら鈍い音が響いた。

虎「は？京？」

一虎くんも予想外だったようで目を見開いてる。でも勢いは止められず、ナイフが姉ちゃんの身体に食い込んでいく。

「っうおおおおおお！！」

一虎に体当たりをする。でも、遅かった。

姉ちゃん！姉ちゃん・・・！

貴「ﾌｩｯ・・・かすり傷だよ。ありがとう、武道。アンタの警告のおかげだよ。」

姉ちゃんは何事も無かったかのように立っていた。

本来刺されるのは場地くんだったはず・・・。
歩道橋での警告が効いて、姉ちゃんは警戒してたのか？そのおかげで未来が変わったのか？
抗争が始まって、マイキー君が一虎くんにやられて、稀咲が間一髪でマイキー君を助けて、姉ちゃんと場地くんが稀咲を襲って、一虎くんが場地くんを刺そうとして、姉ちゃんがそれを庇った。

(無茶苦茶だ・・・！)

でも、場地くんは生きてる！
もうマイキー君が一虎を殺す理由もない。姉ちゃんが一虎を庇う必要も無くなった。

なら俺は、東卍のトップになるために、稀咲を潰す！！

「場地くん！姉ちゃん！一緒に戦わせてくれよ！！」
貴「武道も稀咲を？」
「うん！」
貴「引っ込んどきな武道。」
場「邪魔すんな。」

サッサと俺らを置いて、稀咲の方へ向かう。
その時、姉ちゃんに声をかけられた。

貴「武道。万次郎をお願いね。」

「姉ちゃん・・・？」

珍しく姉ちゃんが焦ってるように思えた。

場「さて！参番隊 対 俺ら！！」
貴「５０対２、か・・・。」

場地くんは髪を高く結び、姉ちゃんは髪をきつく縛り直す。

貴、場「「上等、上等！！」」

二人共、それは楽しそうに、不敵に笑っていた。

場「行くぞ、オラァァァ！！」
貴「It's a show time.」

場地くんと姉ちゃんが参番隊に突っ込んでいく。
さすがの二人でも５０人は・・・、と思っていたが、

「うおおっ！！スゲェ！一瞬で４人も・・・！
って、えぇ？！姉ちゃんどっから出てきたの？！！」

場地くんは一瞬で４人も鉄パイプでなぎ倒し、
姉ちゃんは廃車の塔に潜り込んでは神出鬼没に現れ敵をノシていく。

千「場地さんも京さんも言ってたろ？稀咲を潰すって。
あの人たちは、できねぇ約束はしねぇんだ。」
「っていうか、千冬って姉ちゃんと知り合いだったんだ・・・。」
千「最近だけどな。」

ついに場地くんと姉ちゃんは稀咲を追い詰めた。

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